佐久市の鯉は気候と風土や千曲川の清流によって、身が引き締まり美味しいことで知られています。そんな鯉を育む清流は私の通う本流釣り場の一つです。豊富な水量。広い釣り場。川虫も豊富で、例年、梅雨に入る直前から本格的に大型のヤマメが釣れ始め、秋の禁漁になるまで狙えます。
そんな千曲川が気になり、前日までいた山梨県の釣り場から、急遽、夜明けとともに移動しました。千曲川は流程が長くて入川場所に迷います。上流は支流の沢から落ちて大型化したイワナも混じり、夏時期に釣れるヤマメは美しく、体高もある魅力的な釣り場。中流、下流域に至っては数は少なくなりますが、40cmを超す大ヤマメも生息しています。
最初に中流域にあたる臼田市周辺を釣ることにしました。臼田橋を渡ると、思ったよりも水量があったので安堵しながらも、35度を超える猛暑になるとの予報と聞き、急いでコンビニで遊漁券を購入。盛夏は瀬に出ていることが多いので、夜に休息できる淵が控え、その上流にある長い瀬のところをポイントを決めました。
川幅に対して竿は SUPER GAME BASIS(スーパーゲーム ベイシス)ZP[H80-85]。本流の大型虹鱒にも負けないパワーと手元付近の張りと強さがあり、風の時にも正確に仕掛けを打ち込むことができる竿です。
最初は流れ込みを丹念に探ります。早速、挨拶に来てくれたのはウグイ(ハヤ)。実はこの魚は高級食材。とくに冬に捕れるウグイは寒バヤと呼ばれ、地元の名物料理として使われます。頭を付けたまま、背開きにしてから油で二度揚げ。醤油と砂糖、みりんに酒を入れて作った特製タレに、さっとくぐらせたシンプルな料理ですが、ウグイ独特の香りとタレの甘さが絡み合った旨さは、やみつきになります。
徐々に瀬を攻め上がりますが、いきなり岸際に立たずに手前から攻めることがセオリー。こちらから対岸を見ればいいポイントに見えるように、対岸からこちらを見れば同様のことが言えます。よって、手前も有力ポイントになるのです。
案の定、小型ながらヤマメが連発。意外とミミズを離すのが早く、下部に歯形がつくことがあったことから、エサをクロカワ虫に変えてみました。大きなサイズを避けて中くらいの物をハリに刺し、石裏の水流が合わさるところを流してゆくと目印が静かに止まるアタリ。直後に合わせると瀬を上流に向かって魚は疾走。このような動きをするときはスレ掛かりか、大物であることが多いので、早めに水面に出すと暴れてハリ外れや糸切れになるため、竿を立て気味にしながら魚の動きに合わせて上流へついていきました。ときどきラインテンションを強めて、水中でもがく動作。タイミングを見計らって、ゆっくり竿を立てて中層へ魚を引き上げ、故意に流れを泳がせながら体力を奪うこともやりました。最後は空気を2~3回吸わせ、弱い流れに引き寄せると、幅広で重量感のある魚体がタモに収まりました。まだ婚姻色も出ていないパワフルな夏ヤマメ。出会いに感謝しながら、そっと流れに戻しました。
エサが無くなったため、鮎のハミ跡が残る小石を剥がし、丸々と太ったクロカワ虫を採取。
それを冷えたクーラーから取り出した餌箱に保管。次のポイントへ車を走らせました。夏時期は、とても車内は高温になるため、移動の際は必ずクーラーボックスに入れて冷やすことを心掛けています。
次に狙うのは流れが集まった荒瀬。そこにある大石脇へ仕掛けを馴染ませると、目印が静かに横へ動きました。下流へと突っ走る強烈な引きに竿を寝かせて耐えると、竿のパワーに負けて水面を割ってジャンプを繰り返す魚体が…。その正体は冬季に放された大型ニジマスでした。確認したもののタモ入れまで至らずに糸切れ。約半日の釣行でしたが、夏ヤマメと出会えただけでも満足でした。
昼食は、長野県と言えば蕎麦。意外と山盛りの蕎麦でしたが、美味しいのでペロリと平らげてしまいました。
これからの時期は暑さ対策が重要。水分を十分に摂取することはもちろんのことですが、私のお勧めは、フード付きで首筋も日焼けせず、涼しい素材が暑さを和らげてくれる SUN PROTECTION(サンプロテクション)ロングスリーブシャツ[IN-061Q]です。使用してみてください。