仕掛け作りにはたくさんのやり方がありますが、今回は簡単に作れる仕掛け作りを紹介したいと思います。
①穂先と天上糸の結び方
「投げ縄結び」と呼ばれる結び方です。張りのある材質で水中糸よりも太いものを使用することで、穂先の糸絡みなどのトラブルを防止する役目があります。釣行時は0.6号を1.5mほど使いました。最初に大きな輪を作り、その中に短い方のラインを2回ほど輪の中に入れ、引くことで結びコブを作ります。ふたたびラインを大きな輪にして、結びコブを外側にするように本ラインを結びます。この時、結びコブのすぐ内側に入ることが理想です。穂先部分に輪をかけて手元を引けば締まり、短い飛び出たラインを引くことにより、緩んで外れます。
②天上糸と水中糸の結び
まず天井糸の下側部分。最初に大きな輪を作り、その中に短い方のラインを2回ほど輪の中に入れ、引くことで結びコブを作り、余りを1cmほどのところで切断しておきます。この結びコブの上部に水中糸を取りつけます。水中糸は大きな輪を作り折り返します。ラインを折り返すことで一本が補強の役割を果たし、結び目の強度が上がります。3本まとめて持ったまま大きな輪を作り、3回ほどねじった後に輪の中へ先端部分を入れ、水や唾を付けながら摩擦を軽減させるつもりでゆっくり絞れば出来上がります。上下の結び目から余った部分を切断すれば完成です。出来上がった輪の中へ本ラインを入れ、そのまま天上糸の結びコブ上部に入れて引くと、天上糸に水中糸の二本がまたぐ形のチチ輪結びとなります。
③水中糸とハリの結び
たくさんのハリ結びがあります。今回のやり方は寒い時でも簡単に縛れる方法で、私なりの漁師結びとなります。シンプルですが強度もあります。ラインの先端付近で輪を作ります。それを押さえたまま、もう一つ同じ方向で輪を作ります。ライン先端側の輪が下になるよう重ねて一つの輪にします。そこへ針のチモト部分を差し込み、輪を小さくしていきます。この時に唾か水で濡らして、結び部分の摩擦が発生しないようにしましょう。ラインを針のチモト側と針先側に縦方向へ引くほど強く締まります。長い方のハリスを大きな輪を作り、短いハリスと針の軸を一緒に縛ります。長い方のハリスが耳の内側に入るように調整しながら、じんわりと絞り、余分なラインを切れば完成です。
④水中糸と目印の結び
目印を適当な長さに切り、らせん状に一回水中糸に巻き付け、両端を一回結んで引くだけです。あまり強く引くと締め付けられすぎて、移動させる時に水中糸がパーマになることがあります。目印の滑り具合を確認しながら行ってください。大きさや数については個人の好みです。私の場合、3個取り付けてから下側の目印を一番小さく、そこから徐々に大きくすることで、強風時には、一番下の目印を水中につけ、仕掛けが吹き上がるのを抑えます。また、早朝の薄暗い時などは大きめの目印にしておき、日中にカットして小さくするなど、小さなアタリがわかるように色などを変え、視認性を優先させています。渓流の白泡には黒色など暗めの色が見やすいのも知っておきましょう。