渓流では瀬や落ち込み、トロ場など季節や水況などによって、釣れるポイントは変わります。

水流が石に当り、速い流れがある場所。水深の浅いところは浅瀬、強い流れを早瀬、急流で強い瀬を急瀬・荒瀬などと表現する場合もあります。解禁当初や雪シロが流入している低水温の時期には流下するエサが乏しく、体力を消耗してしまうため、瀬ではあまり釣れません。水温上昇とともに、水生昆虫が羽化するようになると瀬で釣れるようになります。小さな落ち込みなどを狙いながら、点の釣りになります。

流れ込み

淵やトロ場、堰堤で作られた溜まりへ流入するところをいいます。魚のストックが多いところを後方に控えており、喰い気のある魚がエサを求めて出てきます。こんなところには良型が多く数が釣れるため、一匹釣れたからといって移動しないように。上層・中層でエサを待つこともあるため、いきなり底を狙うことはやめ、棚や筋を変えて広範囲に攻めましょう。長く流す線の釣りになります。

落ち込み

瀬の中にある大石によって狭められ、低い段差の瀬落ちを作ります。規模は様々。早春などは水温が低いため、脇などの緩流帯で釣れます。晩春ころから白泡直下でも釣れます。酸素も十分あり、水温が上がるほど魚の活性も高く、一投目からアタリの出るポイントです。水流に沿って自然に流すといいでしょう。

トロ場

胸丈以上の水深があり、水流が緩やかに動いている場所。秋などは大物が釣れるので、流れの筋を丹念に攻めたい。澄んだ時には川底に定位する魚も多いが、水生昆虫の羽化した時など、上層で待つ個体もある。濁った後の澄み始めなど、活発に喰いが立つこともある。エサが不自然に流れないように、オモリと針間隔を長くするなどの工夫も必要。

深く、底流れがよどむような場所。魚が越冬しやすく、増水時などの避難場所でもある。魚の活性は低い。

落差のあるところから垂直に大量の水が落ち、魚が簡単に遡上できないところ。水が落ちたところは、滝壺と言って深くえぐれているところが多い。重いオモリを使用して、押し出す流れに負けないよう、エサを底へ沈ませると良い。規模にもよるが、両サイドには大きな巻き込みがあり、そんなところも狙いましょう。水飛沫を浴びながら釣ることも覚悟のポイントです。

瀬尻・瀬肩

瀬が終わり、流れが弱まるところを瀬尻。瀬が始まるところを瀬肩と言います。瀬尻の開けた部分には水面を流下する昆虫などを待つ魚がおり、軽めのオモリで自然に流すことを心掛けます。秋などは産卵を待つ個体も見受けられるため、不用意に近づかないように心がけましょう。

支流と本流の合流点

一般的に本流に比べると、支流が低水温になります。夏などこの付近に魚が集まることもあります。また、雨などで川が濁った時など支流の方が澄み易く、合流点で思わぬ大物と遭遇することがあります。澄んでいる方の流れにエサを流すといいでしょう。