九十九里飯岡~銚子の名物、夏ビラメを求めて鈴木新太郎が飯岡沖に浮かんだのは6月下旬。乗船した同港の隆正丸はNEW探見丸CV-FISHはもちろん、スマートフォンで受信できる探見丸スマートも使用できる快適な大型船だ。
当日はあいにくの雨模様の中、まだ辺りが暗い朝5時前に水深12メートル前後でスタート。
開始間もなく細身軽量のエキサイトゲームCI4+ タイプ73 M195が弧を描き、肉厚な1キロ級のヒラメが上がる。
その後はアタリが遠のくと移動し水深10~15メートル前後を転々と探る展開で、鈴木は1~2キロ級を計4枚釣り上げた。
▲ 2キロ級を筆頭に4枚ゲット
鈴木の釣り方はオモリを底から50センチほど持ち上げて待つのが基本で、一定のペースでオモリを底に着けてタナを取り直し、オモリが着底する感触で底質を探る。
「サクッと落ちれば砂地、コツッと硬い感触なら岩礁です。探見丸では底下に映る赤い尾引きの幅で砂地か岩礁かある程度判断できます。尾引きが短ければ砂地で長ければ岩礁です。ヒラメの反応は魚探には映りませんが、砂地か岩礁かを見極めて、地形の凹凸やベイトの反応を見て魚が寄っていそうな場所で勝負をかけています」
Strategy・戦略
探見丸で地形と底質を確認し魚の着き場でアタリに集中!
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岩礁帯のヒラメの着き場例
▲ 若干のアップダウンはあるが、岩礁帯とおぼしき水深12メートル前後の平場。その中に点在するくぼんだ地形がヒラメが着く好ポイントで、当日はこうした場所の周りでアタリが出た。
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砂底帯のヒラメの着き場例
▲ 水深14メートル前後の砂地が広がる平場、赤い突起の地形がツブ根(岩礁)とおぼしきヒラメの着き場例。このようなわずかな地形変化の周りにベイトらしき反応が出ていればビッグチャンス!
1枚目を釣り上げたポイントが画像A。
「ここは平場で底が硬い岩礁帯です。こういうポイントは岩礁に点在するくぼみなどに砂がたまっていて、そこにヒラメが潜んでいることがよくあります。1枚目が喰ったときは硬い感触の合間にサクッと砂地の感触が伝わった所で、ヒラメにイワシを見せつけるようにしっかり竿を止めて竿先に集中した直後でした」
2枚目も同じパターンで釣り上げたそうだが、3~4枚目を釣ったポイントは様子が違ったと言う。そのとき探見丸が映し出したのが画像Bだ。
「ここは底が軟らかい砂地の平場で、その中に点在するツブ根(岩礁)が魚が身を寄せる好ポイントになります。3~4枚目ともにアタリがきたのは砂底を流しているときに、コツッと硬く感じた所でイワシが激しく暴れたタイミングでした」
竿から伝わる情報と探見丸が映し出す情報を照らし合わせ、魚の着き場を予測しアタリに集中する。これが鈴木流ヒラメ攻略のキモだ。
▲ リールは仕掛けの沈下速度の調節がワンタッチで可能なフォールレバーを採用したカウンター付き小型両軸、バルケッタFカスタムを使用
「ココだ!と思った所でアタリがくると痛快です。今日は平場の岩礁帯に差し込む砂地や、砂底に点在するツブ根にヒラメが着いていました。しかし斜面や根と根のすき間、高根がガクンと落ち込む根際、イワシなどベイトが着く場所などヒラメの好ポイントは多様です。水深、地形、底質、ベイトの反応を視覚的に伝えてくれる探見丸は今や手放せない相棒です」
そう言いながら、鈴木は笑顔で飯岡港を後にした。
▲ 鈴木のエサ付けはイワシのウロコがほとんど取れない。極力暴れさせずに水中でエサ付けをするのがポイントだ。