▲ 釣り場は網代の7キロ沖合に浮かぶ初島の周辺。毎冬ブリ・ワラサが集結する名ポイントだ
松本が楽しみにしている年末の恒例行事が東伊豆名物、夜釣りのイカブリ。イカエサでブリを狙うこの釣りは、ブリ&ワラサの群れが集まる初島周りでジャンボサイズの夢を追う。
今シーズンはトップ5~10本、船中50本前後を数える日が多く、4~5キロ級を軸に6~7キロオーバーも交じる展開。そろそろ10キロ級のブリが浮上しそうな気配もある。
11月下旬、森野孝船長が操船する網代港・ゆたか丸に乗船。探見丸CV-FlSH、探見丸スマート、ACCU-FISH®機能までフル対応する快適な大型船だ。
▲ 16時に集合。出船前に船長がエサ付けのコツや釣り方をレクチャーしてくれるので初めてでも安心
16時に集合し、船長から当地特有の片テンビン仕掛けやエサの付け方などのレクチャーを受けて出船。
通常は2時間ほどヤリイカを釣って生きエサとしてストックするが「まだイカの反応が薄い」とのことでパスとなり、冷蔵・冷凍の小イカをエサに、すぐさまブリ狙いが始まった。タナは海底から10メートル前後で、上下に喰いダナを探ってとの指示だ。
しかし喰いは渋い。いつもなら水深60メートル前後で釣れ盛るのだが、日が沈んで集魚灯がともった後も反応は水深80~90メートルの深みに沈みっぱなし。ところが、
「簡単に釣れないときのほうが燃えますよ。こんなときこそ探見丸が頼りになるし」と松本は楽しそうだ。
Situation・状況
喰い渋るブリ&ワラサの反応を探見丸で確認しながら狙い撃つ
探見丸の基本活用術
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タイドグラフで時合を推測
まずはタイドグラフ表示で潮汐を確認。当日は21時30分が干潮で、潮の変わり目となる、その前後1~2時間がチャンスタイムになると推測。 -
ACCU-FISH®でブリを確認
夜間におけるブリの遊泳層は主に底上4~10メートル。ACCU-FISH®機能をオンにすると、底付近に74と67センチの表示、これは本命だろう。
▲ ワラサ&ブリの反応が探見丸に映し出された瞬間が勝負。アタリがきたらしっかり飲ませて、アワせを入れる
▲ タックルはアルシエラアオモノ100-240とビーストマスター3000XS。10キロ級のブリも安心してヤリトリできる(ロッドキーパーは船に備え付け)
▲ エサは冷凍のヤリイカ。ハリは胴の先端とロウト周辺の2カ所に刺す
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▲ 時合はけっこう短いから、手早く取り込んですぐに再投入したい
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▲ 高級ゲストに良型のマハタも
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▲ トップは6本。釣り人は探見丸CV-FlSHの愛用者で、反応をチェックしつつ喰いダナを探っていた
探見丸を見ながらブリ&ワラサの反応とタナをチェックし、その鼻先にイカエサを持っていくイメージでタナを微調整していくと……きた!アルシエラアオモノ10-240とビーストマスター3000XSの最強コンビであっけなく海面に浮かせた1本は、4キロ級のワラサ。
21時前からアタリは活発になり、船内のあちこちでワラサが浮上し始める。ここで魚体長が分かるACCU-FISH®機能をオンにすると断続的に70~90センチの単体反応が出没、それを確認した松本は賭けに出た……。
探見丸に映し出される興味深い画像、そして松本の結果は次をご覧いただきたい。
Strategy・戦略
粒状にバラける反応は喰い気あり 大物は小魚から離れた反応が有望
活性によるブリ&ワラサの反応の違い
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【画像A】活性が低い
底から浮いた「黄緑色の横帯」がブリ&ワラサの群れと思われる。同じ場所に定位して動かないときは、超音波が幾度も反射して、このような横帯状の反応になりやすい。つまり喰い気がなく活性が低い証拠だ。 -
【画像B】活性が高い
中層の大きな反応は小魚の魚群。ブリ&ワラサの反応は底から10メートルの範囲に散らばる「黄緑色の点」と考えられ、喰い気があり動き回っているときはこうした粒状の反応になる。事実、この反応が出た時間帯にアタリが連発した。
魚体長が分かるACCU-FISH®機能を使いこなす
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【画像C】幻の巨大魚?
中層の濃い反応は小魚の群れ。その中に161センチという大魚が映っているが、実はこれ、小魚の密集部を大魚と認識して表示した可能性が高い。この場合は、魚群から離れて映っている底近くの魚(80センチ)に注目しよう。 -
【画像D】単体反応は攻める!
99センチの魚が、底から10メートル強の位置に出現。このように魚群から離れた「単体反応」は、狙ってみる価値がある。実際、この反応を見た松本は底上20メートルにタナ取りし、狙いどおり大魚がヒット。しかしオマツリで無念のバラシに終わった。
▲ 多様な戦術を生み出す探見丸は、松本にとって欠かせぬ相棒
当日一番の時合は21時前後の30分間に訪れ、半数の釣り人が4~5キロ級を釣り上げた。
「探見丸を見ていると、喰い気のない横帯の反応(画像A)が、活発に動く粒状の反応(画像B)に変化しています。こういうチャンスタイムは指示ダナを守って集中し、誘いをかけて喰いつかせるのも一手」と松本。
ところがすでにワラサを1本手にしていた松本は、ACCU-FISH®機能が表示する80~90センチオーバーの単体反応に夢中。ジャンボなブリを仕留めようと、単体反応に合わせてタナを上下に変えていたのである。
そして狙いは的中、キターッと叫んでヤリトリを開始。しかし強烈な突っ込みで周囲とオマツリし、貴重な大魚はスッポ抜けてしまった。
それでも「悔いなし」と爽やかな松本。探見丸を活用して自分なりの楽しみ方を追求する日々が続くのである。
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【撮影協力】東伊豆網代港・ゆたか丸 |