第11話
南房洲ノ崎沖のイカ攻略
~ヤリ&スルメイカの反応~

シマノのモバイル魚群探知器「探見丸」を
使いこなして、沖釣りをもっと楽しく!
それが「もっと!探見丸」のコンセプト。
今回は探見丸CV-FlSH&探見丸SMARTを駆使して、
南房洲ノ崎沖のヤリイカ&スルメイカを
シマノ・フィールドテスター松田竜也が攻略する!

※探見丸は親機が搭載された船でご使用ください。親機がない船では使用できません。
※Tankenmaru SMARTは、Wi-fi対応のNEWアンテナを搭載した遊漁船のみでご使用になれます。
また、タブレット型の端末には対応していません。

「うちの探見丸システムは深場の反応も映りますから、イカ釣りで活用するお客さんも多いですよ」

 艫居正悟船長が言うとおり、数こそ少ないが、水深200メートル以深まで攻めるスルメ&ヤリイカ釣りで、探見丸が活用可能な釣り船がある。その1つがここ内房勝山港の新盛丸だ。

 詳細はこれから記すが、一言でいえば”船長が見ているプロ仕様の魚探画像をCV-FlSHや探見丸スマートで受信できる„特別なシステム。何度も乗船している松田も、そのありがたさを体感しているという。

 取材は1月中旬。洲ノ崎沖の水深200~250メートルを舞台に、前半スルメ、後半はヤリイカ狙いへ切り替えるスタイルで釣り開始となった。

 非常に潮が速いため1流し1投の勝負となる中、数回目の流しで、

「これはスゴイ反応!」と松田が叫び、スルメ狙いの直結仕掛けを投入。

Situation・状況
水深200m以深の反応をとらえる特別な探見丸システム

プロ用魚探の画像をそのまま受信!

  • ▲ 深場の海底や反応がクリアに映る

  • ▲ 速潮に負けないよう、しっかりとシャクって仕掛けを躍らせる

  • ▲ 朝イチは直結仕掛けでスルメ狙い。

新盛丸のメイン魚探は、高周波数でも水深200~300メートルの反応を映し出す古野電気のプロ専用機。しかも探見丸システムにも対応した機種で、その画像を探見丸CV-FlSHや探見丸SMARTが受信する。一部機能制限(ボトムラインやACCU-FISH®などは未対応)はあるものの、深場のイカや根魚釣りで船長と同じ画像を共有できるのだ。



▲ 画面を見ながら作戦を練る松田。新盛丸は深場のイカ釣りで探見丸が活用できる希少な船だ

  • ▲ ヤリイカはこの時期ならではの良型も乗った

  • ▲ 松田は探見丸で濃い反応を確認し、狙いどおりに多点掛けを決めた

  • ▲ ヤリイカ用のブランコ仕掛けは、多面体カットと絶妙なカンナ角を持つツレヅレ針

▲ スルメ用がイカセブン 150H + ビーストマスター 3000XS、
ヤリイカ用はイカセブン 150 + フォースマスター 3000


 探見丸には水深220メートルの海底から立ち上がる、高さ30メートルもの真っ赤な反応が鮮明に映し出されている。さすがはプロ仕様の魚探画像だ。

 真っ赤な反応はサバとスルメの混在らしく、ブランコ仕掛けの釣り人は着底寸前でサバの洗礼。一方、直結仕掛けの松田はサバをかわして、狙いどおりにスルメイカの6点掛けを達成。 「多点掛けのチャンスを教えてくれた探見丸のおかげ」と満面の笑みだ。

 日が高くなるにつれて真っ赤な反応は減り、淡い反応がポツポツと映し出されるようになると、

「ヤリイカが上がり出したよ~!」と船長のアナウンス。最近はこんな感じで、スルメと入れ替わるようにヤリイカが回ってくるらしい。

 ここで松田はヤリイカ用のブランコ仕掛け「ツレヅレ針」にチェンジ。

▲ 1月の取材後、南房のヤリイカは盛期に突入。白浜沖へポイントを移して50杯以上釣れる日もある

 探見丸に映る反応を確認しつつ、底中心に誘ったり、上方から徐々に落とし込んでみたりして、おいしそうなヤリイカを数杯キャッチ。



 10時過ぎ、予想以上に早く南西風が吹き付けて早揚がりとなったものの、探見丸をチェックしながら戦略どおりのイカ釣りを楽しんだ松田は満足そうだ。

 興味深いスルメイカ、ヤリイカの反応と、状況に応じた釣り方の工夫は次をご覧いただきたい。

Strategy・戦略
反応の濃淡、高さ、サバの有無を確認して攻め方を工夫する

スルメイカの反応と対策例

※画面は140メートル以深を表示

  • ▲ スルメと小魚が混在する、低くこぢんまりとした反応。下ヅノ中心に乗りやすいので、底中心の誘いを繰り返すとよさそうだ。

  • ▲ スルメとサバが混在する高さ30メートルもの好反応。直結仕掛けでサバをかわし、底から誘い上げて多点掛けを狙いたい。

スルメ釣法の一例

① 着底後大きくシャクって乗りを確認し、

② 最高速で10メートルほど電動で巻き上げてみる。松田いわく「たわんだ糸が立って、巻き上がる瞬間に追い乗りすることが多い」とのことだ。

ヤリイカの反応と対策例

※画面は140メートル以深を表示

  • ▲ 赤や黄の縦筋はイカに囲まれた小魚、その周りの青点がヤリイカと推測。反応の上からサミングしつつと落せば、乗る可能性あり。

  • ▲ 底付近にヤリイカ、宙層にサバらしき反応。サバの反応が途切れたタイミングで投入すると、サバを回避できることもある。

サバ避けに効く探見丸

探見丸はヤリイカ釣りのサバ対策に有効だ。例えば ① サバ反応が薄いところで投入したり、

② 回収時にサバ反応が出てきたら速度調整でかわす……といった対応も可能になる。

 スルメやヤリイカは深場を遊泳するサバやイワシなどの小魚に着いていることが多い。上記4点の魚探画像はその一例で、イカの反応はベイトと混在していたり、ベイトの周りにパラパラと点在する。おおむねスルメイカは濃い反応(黄色)、ヤリイカは淡い反応(青色)というイメージだが、実のところ的確に判別するのは難しい。

 そこで注視すべきはイカが捕食する「ベイト反応の高さ」だ。反応の周りに必ずイカがいると考えれば、おのずと探るタナが分かり、高さのある反応なら上方から徐々に落とし込んでみたり、底に伏せる低い反応であれば底中心に探りを入れてみたりと臨機応変な攻め方ができる。松田も、

「深場まで覗ける探見丸システムは、イカ釣り師の憧れ。攻略術が色いろ浮かんで楽しくなります」と感心しきり。

 取材後、いよいよヤリイカの爆乗りが始まった新盛丸でぜひお試しを!


次回も探見丸CV-FlSH&探見丸スマートを活用し、旬のターゲットを攻略します!

次は東京湾の小物釣りの予定!

【撮影協力】内房勝山港・新盛丸
TEL:090-6086-3239
(探見丸CV-FlSH対応船、探見丸SMART対応船)