フットコンの「ヘッド」部分には、水中のプロペラの方向を示すインジケーターがついています。ただし、これがズレていることもあるので注意が必要。
フットコンのペダルは、体重を掛けるとシーソーのように前後に傾くようになっています。一見、車のアクセルと似ているようですが「前に踏み込めば前進する……というわけではない」ことに注意してください。
ペダルをつま先側へ踏み込むと、エレキモーターのシャフト(軸)が回転して、ボートは左方向へ進みます(水中のプロペラがグルッと右に回ります)。反対に、かかと側に踏み込んだときはボートは右に進みます(プロペラは左へ回転)。
足は常にペダルに乗せておくケースもありますし、ボートを動かしたいときだけ踏む場合もあります。
冒頭の写真のように、インジケーターの矢印を見れば基本的にはプロペラの方向は把握できます。しかし、レンタル用などの使い込まれたエレキモーターではインジケーター自体がズレていることがあり、当てにならないケースもあります。
「インジケーターやペダルを見ずに、足の感覚だけで前進や後退・方向転換できるようになるのが最終的な目標です。まずは『ペダルをこの程度の角度に保っておけば、まっすぐ進むんだな。こうするとバックできるな』というぐあいに、足の感覚とボートの進行方向を確かめながら、慣れるまで練習してみてください」(伊藤)
最初にエレキを取り付ける際の向きはかなり重要です。
なお、ペダルの角度とプロペラの方向の関係は、別の方法で調節することも可能です。エレキモーターのシャフトを固定しているブラケット部(ドア状のパーツ)のノブを緩めて、ヘッドの向きをいろいろ変えてみてください。すると、ペダルを踏む角度が同じでも、進行方向が変わることがわかるはず。
「ペダルが水平、もしくは少しだけつま先上がり」の状態でボートが直進するようにセットしておくと、長時間エレキを踏んでも疲れにくくなります。
「『前後どちらかいっぱいにペダルを踏み込んだとき、まっすぐバックするようセットする』というのもアリです。こうしておけば、何かにぶつかりそうになったとき瞬時に回避しやすくなります」(伊藤)
ペダルを前に踏み込むと船は右へ
ペダルを後ろに踏み込むと船は左へ