コルトスナイパー SS

Vol.16 Impression × コルトスナイパーSS　―松岡豪之が冬期の豊後水道でコルトスナイパーSSの“インプレッション”について語る【コルトスナイパー】

軽さと強さをさらに追求して新しくなった「コルトスナイパーSS」。ショアジギング専用ロッドに求められるのは、いつ訪れるかわからないターゲットとの遭遇のために必要なルアー操作を軽快に、長時間操作可能な自重の軽さと、青物を掛けてからの安心感のあるファイトをアシストするパワーの両立。「コルトスナイパーSS」はこれら本来、相反する2つの要素を高次元で両立することを目指して設計を突き詰め、自重の軽さを損ねることなく、ブランクスは前回モデルと比べてさらなるパワー増を実現。またグリップ部分、継部には、フラッグシップモデルにも搭載されている技術を採用。上位機種にも劣らない使い心地を追求。

ブランクスの軽さと強さを両立するための秘密は、シマノのテクノロジーであるスパイラルXとハイパワーXにある。スパイラルXとは、ロッド縦繊維の内層と外層に、カーボンテープをそれぞれ逆方向斜めに密巻きした三層構造。キャストから魚とのファイトといった、釣りに必要なあらゆる動作において、瞬時のパワー伝達が向上。ロッド本来の高いパフォーマンスを発揮してアングラーの快適な釣りをサポート。そしてハイパワーXは、そのブランクスをカーボンテープでX状にさらに締め上げていくテクノロジー。ファイト時、キャスト時のネジレをさらに抑えることが可能に。これらのシマノ独自のブランクス設計を用いることで軽さと強さの両立を実現。

スクリューロックジョイント

スクリューロックジョイントは、ブランクス同士の継ぎ目をねじるようにしてつなぎ合わせるシマノ独自のテクノロジー。継竿における固着の防止に加え、使用中の継ぎ目に生じるガタツキやズレが軽減され、キャスト時等の高負荷での不意な破損を防ぐ効果がある。ショアジギングでは、大物とのファイトも想定されるため、ブランクス本来のブランクスパワーを十分に発揮させるためにも継部の緩みを防ぐことが重要。目印を元に簡単に継ぎ合わせられるのもこのテクノロジーの特徴。

Vホールドフロントグリップ

V型に施された断面形状はズレにくく、パワーファイトにおいてもしっかりと安定感のある対応ができ、疲れにくさが向上。

ダブルナット仕様

リールシートはダブルナット仕様。リールとの固定力を高め、緩みや、ガタつきを防ぐトラブルレスな仕様。

「コルトスナイパー SS」のS100M、S100MH、S100Hの比較。

「コルトスナイパー SS」の3ピースモデル、S100M3、S100MH3、S100H3の比較。

前作の「コルトスナイパーSS」と比較してパワーアップしたということで、引きの強い青物に対してこれまで以上に主導権を握りやすくなりました。特に根ズレによるラインブレイクを防ぎたいシチュエーションでは、多少の強引さが必要になることも多いのですが、そのようなシーンでもしっかりとロッドがパワーを発揮してくれるので、これまで以上に高い安心感でファイトできます。さらにその力と力のやり取りにおいて、力に自信のない方でも上位機種に採用されているVホールドフロントグリップがあるので、しっかりと握り込んでロッドを支えらるようになっているのも前作から進化しているポイントです。このようにロッドのパワーを高めると、本来なら自重が重たくなりがちなのですが、軽さと操作性を損なわないように設計できるのはシマノの技術ならでは。時には小さめのミノーをキャストして、サラシの中からヒラスズキを狙って釣り上げることもできました。「コルトスナイパーSS」のコンセプトの通り、ロックショア初心者の方からステップアップしてみたい中級者の方には、特に使いやすく頼りになるロッドに仕上がっていると思います。