ハードロッカー BB

ハードロッカーBB　2024モデル　ロックフィッシュゲームのススメ　【函館アイナメゲーム】 / 折本隆由

ロックフィッシュ＝根魚。

その名の通り、ストラクチャに強く依存する魚であり、アイナメ、メバル、ソイ、カサゴ、ハタなど日本全国の根周りに棲息している。ロックフィッシュを釣る上で最も大事なことは、居場所となるストラクチャをしっかり捉える、着底感を察知できること。その点、専用ロッドをうたうハードロッカーBBは、このクラスのロッドとしては伝達力の優れた高弾性カーボンを採用し、リグが底をタッチした際にロッドティップに伝わる「振動」や「ラインテンションの抜け」を把握できる。

ハードロッカーシリーズには上位機種から順に「XTUNE」「XR」「SS」「BB」の４シリーズがある。エントリーロッドに位置づけられるBBだが、「ブラッドブラザー」を略名とするだけあって上位機種と同じ系統、特性をしっかり継いでいる。

その遺伝子的特徴はブランクス構造のハイパワーＸに表れている。これは芯のブランクスをさらにカーボンテープでＸ状に締め上げた補強構造。こと、ロックフィッシュゲームでは重いルアーをロングキャストする、ストラクチャにスタックしたルアーを跳ね上げるように外す、ロックフィッシュの硬い口を貫通させ根から引き離す、といったロッドに高負荷がかかるシーンが連続するため、ロッドにはパワー、耐久性が求められ、上位機種と同様のハイパワーＸは欠かせない。

「BB」「SS」「XR」「エクスチューン」とランクアップする毎に、ブランクスの材質、構造、ガイドなどの違いによって情報の伝達力による感度、張りの強さや軽さによる操作性、ダイレクト感が変わる。しかし、それらは車に例えると上位機種ほどF１カーのようなもので、良くも悪くもドライバーである釣り人の操作ミスや粗がダイレクトに反映される。釣り人の技量に合ったシリーズをセレクトすることが望ましく、結果的にそのほうが釣果も安定することになる。

「ハードロッカーBBはビギナーが扱いやすいよう調子を若干マイルドな仕上がりにしており、エキスパートが行っている絶妙な加減をロッド自体がオートマチックに調整してくれます。

特に魚が低活性の場合、魚がワームをくわえた際にテンションを掛けすぎると、魚は違和感を覚えルアーを吐き出し、テンションを緩めすぎると根掛かりのリスクが高まります。この絶妙なテンションをハードロッカーBBのティップはオートマチックにこなしてくれると共にフッキングのタイミングも取りやすいと思います」

スピニング、ベイト共に握り込みやすく、低重心で安定性、操作性に優れたシマノオリジナルリールシートを採用している。

「リフト＆フォールなどのアクションやスタックの回避、キャスティングなどのロッド操作を繰り返し行うロックフィッシュゲームにおいて、その常に手が触れるグリップ部分、リールシート周りの作りも重要です。このオリジナルリールシートによってストレスを感じずに釣りができると思います」

汎用ロッドで色々な釣りを楽しむ。勿論、それはそれで間違いではないのだが、専用ロッドを使用すると確実に快適性、面白さ、釣果の向上につながる。そして、自分のスキルを高めながらタックルも上位機種にステップアップしていけば、さらに違う世界が見え、その釣りの本当の楽しさを知ることができるだろう。ぜひハードロッカーBBを手にし、ロックフィッシュゲームという沼へエントリーしてほしい。

エキスパートのような仕事をしてくれる「専用ロッド」

ロックフィッシュゲームのロッドに求められる性能とは何か？

「ロックフィッシュの棲み処である岩礁帯、石などのハードストラクチャにコンタクトしていく釣りなので、着底の感度、根からロックフィッシュを引き離すためのパワーが大事です」と折本氏は語る。

ハイエンドクラスであれば、性能から装飾まで惜しげもなく素材やテクノロジーにこだわることができる。とはいえ、ビギナーや汎用ロッドを使用していたアングラーが最初の専用ロッドを持つ場合、いきなりそのような高価なロッドを選ぶことはなかなか難しいものがある。ビギナーでも手が届く価格帯で、快適に釣りができるエントリーロッド。そんな相反する制約の中で、ハードロッカーBBには上位機種と同じように「ハイパワーＸ」が採用されている。

「この価格帯のモデルとしては、ティップ、ベリー、バット各部の張り、粘り、パワーのバランスが絶妙な設定で、ロックフィッシュゲームの基本をビギナーでもこなしやすいロッドです。

具体的には、キャスト時はロッドのベリー～バット部にルアーウェイトがスムーズに乗り、溜め込んだパワーが容易に放出されるため、ビギナーでも安定した飛距離が出せます。

岩盤、海藻、砂など底質の違いを把握できる感度を持ち、岩盤などの障害物に軽くスタックしてもベリーの適度な張りにより、鋭く細かくロッドを振ることで根掛かりを回避することができます。

魚のバイトもゴンゴン、コツコツといった魚信で察知することができると共に、ロッドティップが喰い込みを促します。ティップが引き込まれた後、ベリー部のパワーが利くことによって仮フッキング状態となるので、このタイミングでロッドをあおればバットパワーによってベストなフッキングを決められます。

ロッドがちゃんと仕事をして釣り人をサポートしてくれる、ビギナーにとって心強いロッドです」

ビギナーも選びやすい６スペック

「ビギナーに限らず、スペックの種類が多いとどれを選んだら良いのか分かりにくいと思います。その点、ハードロッカーBBは全国のロックフィッシュシーンでよく使われている６スペックに絞り込んでいます。例えば、北海道、東北エリアでアイナメやソイなどをターゲットにする場合、漁港をメインフィールドにするスピニング派ならS76ML、ベイト派ならB76MH、漁港も磯場も行くスピニング派ならS83MH、磯場メインのベイト派ならB83M。ハタ系がメインターゲットとなるフィールドであれば、スピニング派ならS90H、ベイト派ならB810MHを目安にすると選びやすいでしょう」