イカダ竿はほかの竿とは異なり、かなり高感度で繊細な穂先が付いています。ある意味穂先は消耗品でもあるため、替え穂先の重要性はかなり高い位置付けにあると思います。
今回のイカダ替え穂先 Type-Dは4アイテムで、それぞれに特徴はありますけど、みなさんの好みや感覚もあると思います。それぞれの穂先に向いた使い方はありますけれど、「右へならえ」はしてほしくないですね。僕も使い分けの決まりはなくて、身体が覚えている感があります。
ただ、まったく知らない釣り場に行かれるとするなら、8:2か7:3を持っていればほぼ対応できるとお答えしています。その上で、たとえば三重県の一般的な釣り場なら7:3が面白いかもしれない。しかし水深が25mや30mといった釣り場になってくると、潮の流れがなくてもラインにかかる水圧が増してきます。穂先にかかる負荷が大きくなりますので、この場合は8:2が無難でしょうか。
水深6m未満くらいの浅い釣り場では、神経質な魚はエサのおこぼれを待ち構えていることがあり、竿下よりもその周囲を狙うことも多くあります。ちょっと大きめのオモリを使ってサシエだけを付けて投げるのですが、9:1や8:2だと反発力が強すぎて仕掛けがなじみにくく手前に寄ってきてしまうんです。こういったときに6:4を使うと、穂先の柔軟性により仕掛けを引っ張ることなく、アタリを捉えられるポジションに落ち着かせてくれます。
9:1はシラサエビを使う秋の釣りですね。生きたエビなので跳ねたり、近くに魚がいれば逃げるのですが、軟らかい穂先だとぼんやりとしたイメージになってしまいます。それが9:1だと鮮明に表れますね。あと何よりも操作性。誘いの途中のアタリを取ったり、釣り人側でエビが逃げるような演出をするのは、感度のいい先調子がやりやすいのでね。
ただ、あくまでこれらは参考です。それぞれの特徴を踏まえた上で自由に、好みで選んでいただくのがいいと思います。