例えばコマセマダイでコマセを振り出したとき、ブランクスが今まで以上にブレずに立ち上がっていく。これが新しい舳の第一印象で、竿がネジレずにパワーロスが少ないため、魚とのやり取りも快適です。
これはUDグラス素材をスパイラルXコアとハイパワーXで締め上げることでネジレやブレを抑えているためなのですが、特筆すべきはグラス特有の、舳らしさともいえる柔らかさ、しなやかさも両立されていること。むしろ、少ししなやかになった印象を受けるかもしれません。
舳の特徴はグラス特有の柔軟性とともに、長さにもあります。手に持ったとき、置き竿にしたとき、大きく曲がり込む視覚的な楽しみと迫力は舳ならでは。長いと重いと思われるかもしれませんが、ムーチングアクションは支点が釣り人の近くにあるため持ち重りも少なく、さらにブレやネジレが軽減されているため、より快適に感じます。
アイテムは号数ごとに20、40、60、80、100と分けられており、コマセダイでは20号と40号を標準に、使用オモリが重くなったり、青物も視野に入れ太めのハリスを使う地域では60号、落し込みなど青物をメインに狙う釣りでは80号、さらに大型を視野に入れる100号というラインナップになります。
長さについて、255はアクティブに攻め、300は波の高い日や舳先などでの安定性と視覚的な楽しみ、270はその中間でどちらの要素も楽しむ長さになります。
舳という名前からも分かるとおり、この竿は特定の魚に特化したものではなく、日本全国津々浦々の釣りを楽しむムーチングロッドといえます。ぜひ、そのしなやかな動きと長さを、皆さんの海で楽しんでいただきたいと思います。