今回のモデルチェンジで進化した点の中で、まず実釣でその機能を体感、活用できるのがNEWフォールレバーです。フォールレバーはレバー操作により簡単にフォールスピードを調整できる機構なのですが、以前はそのブレーキがハンドルの巻きに影響してしまうため、例えばメタルスッテで20〜40号の重さのスッテを使っているときにフォールスピードを遅くなるよう設定すると巻きも重くなるため、投入のたびにレバーを戻す必要がありました。それがNEWフォールレバーはハンドルの巻きに干渉しないため、フォールスピードを設定したままでのリーリングが可能となりました。これはかなり快適で、タチウオやライトアジなどでは投入時のバックラッシュや速潮時の糸フケ防止などあらゆる釣りで広く活用でき、あるとないとでは、快適さが断然違います。
同じく釣り始めてすぐに体感できるのが、ハンドル長が60mmになり、重い仕掛けの回収や誘い、大型とのやり取りなどあらゆる場面でリーリングしやすくなりました。
また、見た目には分かりませんが、巻上距離アラームの搭載も大きなメリット。例えば10メートル巻いた時点でアラームが鳴るように設定すれば、タチウオなど誘いの動作に集中してタナを探る際に、どれぐらい誘ったか音で知らせてくれるので集中して効率よくタナを探ることができるとともに、フィーリングとしても自分の誘いの速度を掴むことができます。テンヤタチウオで言えば、大阪湾ではタナを広く、東京湾ではタナを狭く誘う傾向が見られますから、アラームを鳴らしたい距離を変更できるのも有効な機能だと思います。また、カウンターの見やすさも実用性においてメリットです。
これら充実した機能と仕様を搭載して大幅に進化した新しいバルケッタプレミアムですが、前作から大幅な軽量化を果たしていることにも驚かされます。
バルケッタプレミアムはエンゲツプレミアム、グラップラープレミアムと兄弟モデルとなりますが、エンゲツがタイラバ、グラップラーがライトジギングに機能を特化させているのに対し、バルケッタプレミアムは様々な釣りに対応するマルチなリールといえます。
メタルスッテ、タチウオ、ライトアジはもちろん、タイラバやライトジギングにも活躍しますから、船のライトゲームを楽しみたい全ての人におすすめしたいリールです。