このルアーに関しては、ルアーのアクションや浮き姿勢、細部のパーツなどとても細かい部分までこだわって設計に携わらせていただきました。その中で特にこだわったのが、近年のソルトルアーゲームでは主流となっている、PEラインの使用を前提に設計すること。ここにこだわることで、細かいチューニングを施さず、箱から出してすぐに使用できるアクション設計になっています。
またアクションに関する細かいこだわりとしては、ルアーが左右へきれいにターンするようこだわっています。このターンの動きについては、私の経験からルアーが横へ首を振ったときに、なるべく倒れこまないようにすることが重要だと考えているためで、ロールを抑えたターンになるよう追求しました。そしてこのアクションを実現可能にしているのが、スタビライザーフィンで、飛距離を犠牲にせずこのパーツを設けられたことは、高い技術力を誇るシマノならではだと思います。また、このルアーの浮き姿勢はフローティングモデルでありながら、背中が少し水面に出る程度に設定しているのですが、このバランスも私が理想とするアクションの演出に貢献してくれます。さらに、この求めたアクションが着水後からの1アクション目から出せるのも使いやすさを感じるところです。これはルアーの入水角度にこだわることで実現しており、細かなウェイトの調整を繰り返して、ベストなバランスを追求しました。
このルアーはシーバスにはもちろん、時には青物にも有効なルアーです。280mmというサイズのルアーが効果を最大限に発揮するシーンは限られているかも知れませんが、その状況に適応できた時の可能性にはまだまだ底しれない実力が秘められていると思います。とても使いやすいジャイアントベイトになっていると思いますので、このジャイアントベイトゲームならではのロマンや期待を胸に、ランカー狙いを楽しんでみてほしいですね。