リフレイン 42S

よく動き、かつ前進を拒むヒラ打ちアクション

小規模のポケットウォーターが連続するフィールドには、ターゲットをバイトに持ち込みにくい難しさがある。だからリフレイン42Sが実現させたのは、トゥイッチへの機敏な反応とアクションしつつも前進を拒む動きを両立させた小渓流攻略のパーフェクトバランス。移動距離の短いディレイの利いたヒラ打ちアクションが、アングラーがロッドを操作する方向・強弱にかかわらず軽やかに発生。ルアーの引きしろが短いポケットウォーターでこれまで以上にヒラを打ち込める。若干フロント寄りのウェイト設定だから、ワンアクションで水流に絡み着水直後のヒットチャンスも逃さない。

ドリフトでも使える水平スローフォール設定

小気味いいヒラ打ちアクションを得意としつつも、リフレイン42Sはふわふわとしたローテンションの誘いで食わせる力も獲得。着水後はラインの抵抗も加わることでゆっくり沈むため、ロッドワークに機敏に反応するハイレスポンスな仕様と相まってドリフト中に生命感を失ないにくく、陸生昆虫を意識しているトラウトの捕食スイッチをじっくり刺激可能だ。またシンキングタイプでも全長42mmで重さ2.4gの高浮力設定だから、着水音はいたってソフト。水流に勢いのないカガミ状のポイントでターゲットの警戒心を煽らずにアプローチできる。

ちゃんと投げやすい2.4g

小渓流、枝沢、源頭域は流れを遮る倒木やボサが多く、通常の渓流フィールドに比べてキャスト難易度が高まりがち。そこで、リフレイン42Sは「ちゃんと投げやすい」ことにもこだわって開発。空気抵抗の少ない小粒ボディで2.4gの重量があるため、高浮力のスローシンキング設定ながらキャスト精度に狂いが生じにくいミノーに仕上げている。一般的なパワーの渓流ショートロッドであればティップセクションを充分にしならせられるから、上下左右の枝をかわしながらのトリックキャストも決めやすい。

フックの暴れを抑制し、鉤先を残す

小渓流、特に源流域においては、1キャストで渓魚との対峙を完結させなければならないシーンが多々ある。特にイワナにおいては、トゥイッチによるリアクションというよりはむしろ、ナチュラルな流下物をイメージさせるアプローチが有効であることが多く、その際に一般的なルアーのフック（特にシングルフック）では、フックが暴れすぎて下から食い上げるようなバイトに針が掛からないこともしばしば。そこで、リフレイン42Sのリアフック位置は0~00番のリング1個分のオフセット化を施してある。これにより、リアフックが上方向に逃げる動きを「敢えて」抑え、常時テール～テール下方付近に針先を残すことができるため、フックアップ確率の向上させた。リフレインシリーズでも当たり前となったトラウトに優しいシングルフック標準仕様でも、かといって魚たちとの出会いを減らしたくはない。そんな開発チームの理想を突き詰めた構造がオフセットリアフックである。

タイトにキャストできるルアー強度

オフセットリアフックは重心の安定化と水平フォールの維持にも貢献。さらに張り合わせのソリッドボディがテール部分に位置することで、ルアーとしての強度も高めている。かりに対岸の岩にヒットさせてもリアアイがつぶれにくくなるため、障害物が多い小渓流や枝沢、あるいはよりタイトなアキュラシーキャストが求められるタフな源流でルアーの破損を恐れない果敢なアプローチが可能だ。また、細流を住処とする貴重なトラウトを相手とするミノーであることから、フックにはフロント・リアともに#12シングルバーブレスを選択。美しい魚は美しい姿のままリリースしたい。

小渓流、枝沢、源頭域などのあらゆる細流におけるスペシャリティを念頭に開発されたリフレイン42Sは、渇水したタフなフィールドでの奥の手としても活躍。前進しにくい細かなヒラ打ちで低活性の1尾の捕食スイッチを刺激でき、水平スローフォール設定だから水深のないポイントをシャローまでしっかりと、なおかついたずらにリーリングスピードを速めすぎずに引き切れる。ヘビーシンキングでは演出できない浮遊感たっぷりの誘いでメリハリをつけたい時や、警戒心の強い個体に対するサイズダウンの選択肢としても有効だ。