一般的に釣り糸は、強度や伸度、質感などを吟味・加工した素材にコーティングを施すことで撥水性や耐摩耗性などを持たせて、釣り人が求める様々な性能を実現している。素材の特性上、吸水が避けられないナイロンでは、吸水による強度や使用感の低下を防ぐためにコーティングは特に重要だ。ただ、コーティング剤を均一に釣り糸に塗りつけることは難しいうえ、釣りをしているうちに剥がれ落ちていく。新しい道糸でも釣り開始から時間が経つにつれて、竿にベタ付いたり、浮力が変わったり、仕掛けのなじみ具合やラインメンディング時の水切れが悪くなるのはこのためで、それは避けることのできない宿命だ。
BB-Xプラズマホワイト ZEROサスペンドに施されるプラズマ処理「P-Ion」は、コーティングとはまったく異なる技術。釣り糸表面の分子を化学的に改質するもので、剥がれ落ちることがないため製造段階のベストな状態である初期性能を長く維持することができる。たとえば、水を弾く撥水性や根ズレに対する耐擦傷性は、1日5時間の釣りでも劣化は10%未満と、コーティングに比べて驚異的な耐久性を実現。長時間の使用でも糸さばきの良さは変わりづらく、飛距離も低下を抑制し快適な使い心地をキープ。耐摩耗性もアップしており表面劣化がおきにくく、視認性を保ってくれる。