渓流釣りは大自然の中に身を置きながら、美しい魚を釣ります。川に立つと瀬音や鳥のさえずりがメロディーを奏で、谷を吹き抜ける爽やかな風は花と木々の香りを運び、素晴らしい景色に心が癒されます。

ポイントが変わる度に五感が刺激され、ワクワクとした期待感が高まります。澄んだ清流から川面を割って飛び出る渓魚の美しさ。アタリが現れるのを待つのでは無く、攻めの釣り。釣れたでは無く、釣った喜びがそこにあります。ときには大石に腰掛け、空を見上げながらおにぎりを頬張る。心地よい汗、川沿いの寂れた温泉に浸かることも楽しみの一つです。

渓流釣りを楽しむにはルアーやフライ、エサ釣りがありますが、ここでは延べ竿に糸と目印、オモリと針だけのシンプルな仕掛で釣れるエサ釣りをご紹介します。どんな準備をすればいいのか、狙うポイント、安全な川の歩き方、渡渉にいたるまで丁寧にご説明いたします。ときどき裏技などもコッソリ教えますので、ご覧いただければ幸いです。

自己紹介

井上 聡
1960年4月9日生まれ。最初に感動したのが美しいヤマメ。その姿に魅了され、気がつけば40年。源流、渓流、大物を狙っての本流釣りを楽しみ、オフシーズンはワカサギ釣りに没頭しています。私のモットー「釣楽一生」