響灘 落し込み強引撃破

西日本船釣り見聞録

Vol.8

響灘 落し込み強引撃破

FISHING TACKLE
ARCIERA OTOSHIKOMI BeastMasterMD3000

庄山 英伸

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朝の船長の話では、台風9・10号の後、イワシの動向が不安定で少し厳しいかもしれないという話だった。しかし今回は、「ビーストマスターMD3000」と2020年8月発売「アルシエラ落し込み H230」の現場初登場。気合いを入れつつポイントまで向かうのであった。

北九州小倉港出船

最初のポイントは70m足らず。今日の釣りはここから始まる。小倉港を出て、およそ1時間航行した。北九州市白島沖の響灘。狙いはヒラマサ。しかもメーター近い大型ヒラマサを狙う落し込み釣りだ。
最初のポイントで船長が「ここは大型が出ますよ〜」とアナウンスしてくれる。期待しながら丁寧にエサ付けを行うと、3回目でイワシらしきベイトが付いた。
アルシエラ落し込みのメリットの一つがエサ付きの確認。目感度でも、手感度でも優れている。すぐに目感度、見た目で付いたと把握できた。その後、海底まで仕掛けを落として、着底間際はサミングで特に丁寧に仕掛けの沈下速度を遅くして、ソフトタッチで着底させる。イワシが小さいこの時期は、特に外れやすいので慎重に行う。

90cmオーバーのヒラマサと
パワーファイト制す

前日まで風が強く、シケていて沖からのウネリが残る状況で、なるべく仕掛けを動かさないように竿を上下して、本アタリを待っていると、それまでの動きとは異なる逃げ惑うイワシの動きが出た途端、竿が大きく絞り込まれた。
しっかり喰い込んで、さらに理想的な位置にハリを掛けるために十分待ってから大きく煽ると重量感たっぷりの手応え。それと同時にビーストマスターMD3000の巻上げレバーをONにすると、力強くグイグイ巻上げてくる。
何度も大柄な私の体が前のめりになるほど強い引きで抵抗する。そんなやり取りをして、仕掛けを守るためにドラグを少し緩めた途端、海底に向かい疾走されてバラしてしまった。「今のはデカかった」と声を上げた。
その後、船長は常にプレッシャーが掛かっていないポイントに船を着けてヒラマサを狙わせてくれる。というのも大型になればなるほど、船団の中ではなかなか口を使わない傾向が強い。それほど警戒心が強いのだ。
そんな中で、私の次のヒラマサ92cmも、ポイント到着後すぐにエサが付き、着底後すぐにアタってきた。ドラグを信じ、大きくロッドを曲げながら耐えていると徐々にだが魚が浮いてくる。ぼんやりと白い魚体が見えて、タモを用意してもらう。一発で取り込んだ。このサイズでも十分満足だが、朝イチの大マサが悔やまれる。
しかし、その時も今回のアルシエラ落し込み H230とビーストマスターMD3000はまだまだ余裕があった。後述するメリットも落し込みには大変アドバンテージがある内容なので、この良さをもっと伝えたいと思う。
最後にエサ付けに関して、その日その日でイワシ、アジが付きやすいフォール速度がある。電動リールは、フォール中も速度が表示される。今回はその速度が、カウンター表示で18~20くらいが一番よく付いた。
この速度表示はどの電動リールでも同じ基準なので、それを共有することでエサ付けを苦労せずに行える。
こうして、釣果的には複数のヒラマサ、ヒラゴをキャッチによく釣った。同船者は10尾と朝の不安が杞憂だった釣行に終わった。

UDグラスとダブルX構造から生まれた肉厚強靱ブランクス

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マトウダイやアコウなどうれしい好土産もヒット

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ビーストマスターMD3000

ビーストマスターMD3000

探見丸とビーストマスターMD3000に搭載された探見丸スクリーンでサポート

探見丸とビーストマスターMD3000に搭載された探見丸スクリーンでサポート

アルシエラ落し込み(写真はMH240)

アルシエラ落し込み(写真はMH240)

タックル
ROD
ARCIERA OTOSHIKOMI アルシエラ落し込み
H230
全長 2.30m
継数 2本
仕舞寸法 200.9cm
自重 570g
オモリ負荷 80〜200号
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REEL
BeastMasterMD3000ビーストマスターMD3000
ギア比 4.6
最大ドラグ力 25.0kg
自重 1,090g
糸巻量PE[タナトル8] 4号470m
5号350m
6号300m
8号200m
ハンドル長 75mm
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シマノ電動リールをさらに詳しく紹介する
「Get the Dream」はこちら

Get the Dream
ミチイト
タナトル 8[TANATORU 8]6号
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探見丸
CV-FISH

アルシエラ落し込み H230
アルシエラシリーズの特徴として、まずはエサの情報とエサをなるべく弱らせないという目的が全シリーズにある。落し込みでは10cm以下のイワシや小アジをエサにすることもある。そのときエサが付いた、もしくは外れたという情報が分かりやすくなっている。また、なるべく弱らない配慮も、本アタリの喰い込みの良さも考慮されている。できるだけフレッシュで活きの良いエサが、本命にアピールしてアタってくれば違和感なく喰い込む。そういう工夫が施されている。アルシエラ落し込み H230は、バットに張りがあり、大マサと対峙してもまったく不安がない。これからの標準になるロッドだろう。

ビーストマスターMD3000
まず、今回特筆したい項目は、電動リールの液晶画面に乗船する船の探見丸システムの映像が表示されることだ。探見丸が落し込みに大変便利なのは言うまでもなく、その映像をタックルから目を離さずに確認できることの効果は非常に大きい。また表示の中には自分の仕掛けの軌跡が映るので、どの魚群でエサが付いたかも判断できる。例えば、エサをつけて海底で本命を待っているときにエサが外れたり、弱ってアピール力がなくなってしまったときに、再度エサを付け直そうと判断する際に迷わなくて済む。また巻上げる水深も軌跡を見れば無駄がない。これは大変大きなアドバンテージになるだろう。これ以外にも多くのメリットがあるのだが、それは次回以降で。