2020.5.25
現在の投げ釣りはPEライン全盛の時代です。飛距離を伸ばすために、最近では0.6号、0.4号といった極細PEも使われるようになりました。
糸が細くなれば、高切れのリスクが高まります。ミスキャストで切れてしまったなら諦めもつきますが、傷んだラインを使っていたばかりに何でもないときに切れてしまうと、本当にガッカリしてしまいます。
非常にデリケートなPEラインですが、ちょっとしたケアで毛羽立ちや劣化を軽減させることができます。タックルメンテナンスの最終回は、スプールとラインの手入れについてご説明します。
編み糸であるPEラインは、ナイロンやフロロカーボンに比べて表面の凹凸が大きく、海水を含みやすい糸といえます。釣行後にそのまま放置しておくと水分が蒸発して塩分が結晶化し、ラインが劣化する恐れがあります。スプールに関しても、塩分を含んだラインを巻いたままにしておくと腐食する恐れがあります。
スプール、ラインともに釣行後は水洗いして、付着した塩分をできるだけ落としておくことが長持ちさせる秘訣です。私の場合、一定時間ラインを水に漬け込む「塩抜き」という作業は行いませんが、定期的にライン全体を清掃して、表面におきます。こうすることでラインの寿命が大幅に伸びました。
それでは具体的な手順を説明しましょう。
冷水をシャワーするなどしてスプール全体の汚れ、ラインが含んだ塩分を洗い流します。
軟らかいタオルで水分を拭き取ります。この後すぐにラインの清掃をするので、完全に乾燥させる必要はありません。
濡らしたウエスなどでラインを軽く挟み、ラインの表面に付いた汚れを落としつつ、いったん別のスプールへ巻き替えます。私は空いている予備スプールを使っていますが、市販の巻き替え専用リサイクラーを利用してもよいでしょう。
ラインを移し替えたところで、固く絞った塗れタオルなどでスプールを清掃します。
別スプールに移し替えたラインを、元のスプールに戻します。このとき「PEラインアクティブスプレー」をラインの表面に塗布しておきます。
以上でスプールとラインの手入れは終了です。投げ釣りは波飛沫や砂が風に舞う過酷な環境での釣り。酷使に耐えているタックルはこまめにメンテナンスして、少しでも長く愛用したいものです。