シマノがマスクシンカーを出さなかった理由

「シマノでマスクシンカー出してよ!」
耳にタコができるくらい皆さまからの要望を受け続けてはや何年。。
それでも私がマスクシンカーの開発に踏み切れなかった理由はただひとつ。
「マスクシンカーをつけるとバランスが崩れるから」
シマノのティップエギング用のエギは、2023年まで重さごとの専用設計でした。
つまり、ウェイトバリエーションごとにヘッド形状・重心設定・ラインアイ位置設計を行い、そのバランスが最適な状態で製品化を続けてきました。
(通常1製品の設計で済むところを、4つのウェイトバリエーションを設けてきたので4製品分の設計。開発者としてはそれなりに大変な思いもしました笑)

ただ、これには皆さまにもデメリットがあり、、、
ひとつは、皆さまがカラーを揃える際にお金がかかる!
2色欲しい、重さは状況に合わせて4種となった場合、マスクシンカーとエギの組み合わせで買えば、エギ2本にシンカー3種。7千円くらいでしょうか。
一方、ウェイト専用設計エギで揃えるなら、エギ8本必要。1万6千円くらいなりますね。
いくら高級なアオリイカが釣れるとはいえ、この差はイタイ、、、
ふたつめは、皆さまが色んなメーカーを使い比べたい時に、シマノのエギだけシンカーがフィットしない!
ヘッド形状を各サイズ徹底的にベストバランスを追求した結果、他社様のシンカーがフィットしないケースも。
これはもう、シンカー装着を前提とした製品を作ろう!!
このエッセンスが加わったのが、2024年以降のアントラージュシリーズです。
アントラージュ 3.0号/3.0号 フラッシュブースト[製品ページ]

そして当然、その頃からひそかに開発が進んでいたのが、「マスクシンカー」。
冒頭で触れた、「マスクシンカーをつけるとバランスが崩れる」
これだけは何とか解決したかった。
具体的には、
・フォールでクルクル回る
・水を受けてステイさせたときにフラフラ泳ぐ
しゃくった後にピタッと止まって欲しいのに、エギがフラフラしてイカが抱かない。
イカのアタリがあったあと落としなおしてフォールで抱かせたいのに、クルクル落ちてイカが抱かない。
マスクシンカーがいくら経済的だとはいえ、釣果が落ちたら意味がない。
「シンカーをつけてもエギの性能が落ちない」
ここが、数年に及ぶ開発期間を通して徹底的にこだわった点でした。
次回、「エギの性能を落とさないマスクシンカー」の開発的なハナシ。。。