インジェクション最大サイズ、300mmへの挑戦

300mmの必要性を感じた時から、“どう作るか”という量産性への課題について考え続けていた。
インジェクション成形で300mmを作るー
それは単純に大きいものを作ればいい、という話ではない。
樹脂の流れは長くなるほど制御が難しくなり成形は困難に。
金型内部を均一に満たすことも、ヒケ(※)や反りを抑えることも、すべてが技術的な限界に近づいていく。
さらに強度を確保するための肉厚、重量バランス、浮力計算。どれかひとつでも破綻したら、ルアーとして成立しない。
多くのお客様に使っていただくための量産である以上、インジェクションプラグは同じ性能で魅力的に泳ぎ、同じ品質で美しく仕上がっていることが求められる。
300mmをインジェクションで量産するというのは、まさに「越えたことのない壁」に挑むような作業だった。
しかしその壁を乗り越えなければ、本当の意味で誰もが使える道具にはならない。
インジェクション最大サイズ。ビッグゲームにおける300㎜というインパクト。そして何よりも“釣れる”アクション。
それを実現することに意味がある。
この考えがチームの背中を押し続け、無数の試作と調整が積み重ねられていった。
こうして300mmの形は、少しずつ現実味を帯び始めていく。
※成形した樹脂の表面が窪んでしまう現象