スーパーゲーム ベイシス

仕掛けが底波と同化し、鋭敏な穂先が微かなコンタクトをとらえた。アワせれば一閃、ハリ先が硬い上顎を貫き、行く手を封じられた魚は瞬く間に浮かされる。磨き抜かれた感度、鍛え上げられたブランクス。これぞ本流竿の基本形。さらなる進化を遂げたスーパーゲームベイシス、誕生。

小さな変化も捉える感度が釣りの精度を上げてくれた

シマノ本流ロッドの中堅を担うスーパーゲームベイシス。満を持してデビューする三代目は各部がアップデートされていますが、前モデルからの最も大きな変更点は、非回転式の「超感」トップが採用された点です。

リリアンに比べ金属製の「超感」トップは感度面で勝ります。実際に仕掛けを流してみると川底の形状や水流の変化がよくわかり、ハリがコンと石に当たった感触や魚がエサに触ったアタリも伝わってきます。

竿は長くなるほど感度が鈍るのが普通。長い本流竿において手感で得られる情報が多いことは、釣りの精度の向上につながります。

張りのある先部がもたらすフッキングレスポンス

調子も大きく変化しました。前モデルは先が軽く、振り抜けのよい調子でしたが、あらたなスーパーゲームベイシスは1〜4番節にやや張りを持たせています。この絶妙な張りのおかげでフッキングパワーとレスポンスが向上し、アワせた際にしっかりとハリ掛かりさせることができます。5Bクラスのオモリを4つ、5つと打っても穂先が負けず、押しの強い流れのなかでも安定して仕掛けを流せますね。

先部に張りを持たせたということは、胴への曲がりの入りが早く、アワせた直後から臨戦態勢に入れるということです。胴まできれいに曲がる胴調子でありながら、先部に張りがあるため起き上がりが早く、良型が喰っても主導権を持ってやり取りできます。

本流の釣りを網羅する隙のないラインナップ

2024年に3アイテムでデビューしたスーパーゲームベイシス。2025年に2アイテムが追加され、さらにラインナップが充実しました。

MH70-75Zは開けた渓流域や小中規模の本流で尺前後のヤマメ、ニジマス、ブラウントラウト、ランドロックを狙えるショート系ロッドです。

MH80-85Zは尺前後のヤマメ、アマゴ狙いで活躍するアイテムです。このクラスの竿は過度にパワーを持たせると軽快さが損ねられてしまうので、あえて先の張りを抑えた調子としました。

H80-85Zはセミショート仕様の本流ヤマメ・アマゴ用ロッド。取り回しがよく、強風時に頼もしいアイテムです。非常に警戒でありながらパワーは十分。太い流れの中で40cm級が喰っても、まったく力負けはしません。

H85-90Zは本流ヤマメ、アマゴにフォーカスしたアイテムです。25〜40 cmを対象としていますが、50 cmクラスが喰っても取り込めるだけのパワーを有しています。

HH80-85Zは50 cm級のニジマス、ブラウントラウト、サクラマス、サツキマスに対応するパワーアイテム。

手にしやすい価格帯ながら基本性能は十分以上。本流の釣りを気軽に楽しんでいただけるラインナップです。