新しいセイハコウスペシャルでまず目を見張るのがデザイン。美しいシルバーホワイトのカラーリングはスペシャルファンの期待以上の出来ではないでしょうか。グリップの頭からバットのあしらいなんてファンの方は痺れると思いますよ。
最近のシマノ筏竿の特徴は穂先が短く、元竿を長くする設計です。その結果、短くなった穂先はスペシャル、リミテッド、フィラート、AXのセイハコウシリーズ全てで互換性が確保されました。折れたら店舗からメーカーに出して……。と言う手間が省略され、穂先だけを釣具店で購入できるから釣り人にとってはありがたいですね。そして中空の元竿が長くなることのメリットは曲がる竿を作れること。セイハコウスペシャルはブランクスに先進のスパイラルXコアが採用されていますが、この素材は竿を曲げてこそ真価を発揮します。だから長い元竿とスパイラルXコアはとても相性が良い。その性能はセイハコウリミテッドに匹敵すると感じました。
穂先は3本。今回新しく7.5:2.5調子が加わりました。これは宙切り釣法に適した調子に仕上がっています。私の穂先選択はこの釣り方だから、このフィールドだからこれ。というセオリーをあまり重視していません。色々試してみて好みを探す。で、使っているうちに良い釣りができたら、その次は同じ穂先に手が伸びます。釣り方や場所に限らず、ですよ。潮が速いから8:2というのはあくまで目安です。皆様も3種類の調子を使ってご自身に合う穂先を見つけてください。
グリップのモノコックはレングススイッチシステムで2種類。ショートバージョンは中小型の数釣り時に後部が短いため邪魔にならず捌きやすいですね。大きいのが出るところや深場で宙切りを多用するような場面ではロングバージョン。小割り、カキ棚などでとにかく後ろに突っ込まれる状況もグリップに肘を当てられるかどうかで疲労度が大きく変わります。グリップ選びは状況に合わせて変えてほしいですね。
セイハコウスペシャルは上位モデルに比べてシンプルな構成になっています。それでも基本性能の部分では互角だと思います。美しいデザインと曲げて真価を発揮するブランクス、そして必要充分な装備。これからはセイハコウスペシャルが私のメインロッドになると思います。