高いグリップ力でデッキを“とらえる”滑りにくさを追求したオフショア専用ソール

オフショアアングラーは常に「スリップ」の危険性と隣り合わせにあります。船に乗り込むときやキャスト時、魚が急に掛かって踏ん張るときなど、様々なシチュエーションで細心の注意が必要です。

シマノはデッキ上の「スリップ」からアングラーを守るため、デッキ上で滑りにくいオフショア専用のオリジナルソールを完成させました。

滑りやすいデッキ上での安定性を確保するために、シマノがまず注目したのがアウトソールの「接地面積」。シューズを履いて船上に立った際、足底全体がデッキ上に接地するよう、面積を広く設計しました。

グリップ性能で高評価を得ている「EVAIR マリンフィッシングシューズ」のアウトソールと比較しても、263％増の接地面積を実現しています。

スリップ最大の要因は船上の「水」です。海水やホースの水、露など、天候に関係なく接地面が水に覆われているため、常に滑りやすい環境にさらされています。

「ハイグリップデッキソール」は、ソールに水が留まらないように設計されています。排水のための溝を靴裏中央から外側に向かって放射線状に配置し、効率的に水をかき出すことで、靴底に水の膜ができにくい設計になっています。

ソールには、スタッドレスタイヤに採用されている「サイピング」にヒントを得て、より細かな切り込みを配置しました。これにより、排水用の太い溝では取り除けなかった水分を効果的に拭い取り、ソールとデッキの密着度を向上させます。また、サイピングがアングラーの動きに合わせて柔軟に変形することで、優れたグリップ性能を発揮します。

デッキ上での移動やキャスト時に、アングラーが足裏のどの部分に力を入れるかを徹底分析しました。特に体重のかかりやすい踵部と母指球周辺の接地面積を増やすことで、グリップ力を強化しました。

さらにキャスト時に踵が受ける大きな衝撃を緩和するため、アウトソールからアッパーにかけては丸みをつけた設計にしました。これにより、アングラーの足元の負担を低減し、なめらかな着地と接地面積の確保を両立させています。

ラバーの素材や硬度によって、「耐滑性」は大きく変化します。デッキ上で優れたグリップ性能を発揮するラバーを作るため、様々な素材や硬度を何度も検証しました。船に使われるFRP素材と最も相性のよいオリジナル配合のラバーを採用することで、デッキに吸い付くようなグリップ性能を実現しました。

ソール形状や接地面積、素材の選定など、様々な角度から「滑りにくさ」を追求した「ハイグリップデッキソール」。
こだわり抜いた設計が生み出したグリップ力で、船上の快適な釣りをサポートします。