CONCEPT

サーフフィッシングに、
かつてない愉悦を。

「ネッサリミテッド」が
サーフの時を極致へいざなう。

ロッドの隅々に至るまで設計を
見つめ直すことにより実現した、
軽快さとロングレングスの両立。
一新されたガイドシステムとの相乗効果で、
キャストだけでなく、
リトリーブ時に
おいても心地良い感触が手元を突き抜ける。

限界を超えた先に辿り着いた
ひとつの答えは、
次世代のサーフロッドとして
新しい基準になるだろう。
追い求めた者だけが堪能できる。
他にはないフィーリングを、その手に。

HISTORY

ネッサブランドはこうして生まれた。
紡いできた歴史はいつも時代の最先端。

サーフからルアーでヒラメが釣れるという試みが始まりだしたのは2004年頃のこと。当然ながら、今のような詳しい情報は無くすべてが手探りだった。そんな時代の中でシマノと共に歴史を作ってきたのが、今ではサーフフィッシングの第一人者、堀田光哉である。これまで共に駆け抜けてきた歴史は、2003年に発売された「ヒラメスペシャル」というルアーにまで遡る。当時はサーフ専用のタックルさえもなかった時代。活躍していたロッドは「AR-C」と呼ばれるルアーの遠投性能に優れたショアキャスティングロッドだった。詳細な情報が無い中、堀田光哉が使っていたこともあって「ヒラメスペシャル」と「AR-C」という組み合わせはサーフの中で、一つの定番の形になっていた。こうした流れを経て、次第にヒラメはルアーで狙って釣れるというイメージが世に浸透していく。

サーフからルアーでヒラメが釣れるという試みが始まりだしたのは2004年頃のこと。当然ながら、今のような詳しい情報は無くすべてが手探りだった。そんな時代の中でシマノと共に歴史を作ってきたのが、今ではサーフフィッシングの第一人者、堀田光哉である。これまで共に駆け抜けてきた歴史は、2003年に発売された「ヒラメスペシャル」というルアーにまで遡る。

当時はサーフ専用のタックルさえもなかった時代。活躍していたロッドは「AR-C」と呼ばれるルアーの遠投性能に優れたショアキャスティングロッドだった。詳細な情報が無い中、堀田光哉が使っていたこともあって「ヒラメスペシャル」と「AR-C」という組み合わせはサーフの中で、一つの定番の形になっていた。こうした流れを経て、次第にヒラメはルアーで狙って釣れるというイメージが世に浸透していく。

サーフでヒラメが、それもルアーで釣れるという事実は専用アイテムの必要性をますます高めていった。こうして2010年、サーフフィッシングのシンボルとしてネッサというブランドが産声を上げた。時を同じくして、ヒラメ用のミノーとして「スピンドリフト90」が世に送り出され、これが瞬く間に入手困難な大ヒットとなる。この時を境に、サーフフィッシングの勢いはさらに熱さを増していく。

そして2014年。ネッサブランドとして初めてとなる「ネッサ」というサーフ専用ロッドが登場。「AR-C」の3本継ぎを継承したロッドは、遠投性に長け、シーバス用ルアーよりも少し重ための自重のルアー達を意のままに操れるロッドとして多くのサーフアングラーに釣果をもたらした。さらに2016年に「ネッサCI4+」、2017年にはエントリークラスの「ネッサBB」が世に送り出され、ネッサは多くのサーフアングラーの基準となるブランドへと成長。こうして2018年、当時のフラッグシップとして満を持して誕生したのが、初代の「ネッサリミテッド」である。ストレスフリーをテーマに掲げ、真の軽さ、カーボンモノコックグリップなどの革新的な技術を取り入れたロッドはまさにサーフフィッシングというカテゴリーで、時代の最先端を走っていた。

築き上げた歴史に進化を搭載した2020年の「ネッサエクスチューン」、2021年には最新サーフゲームに求められる軽さとパワーの両立をした「ネッサXR」、2022年には上位機種で培ったレングスとアクションでサーフ入門アングラーにより快適な実釣性能を追求した新たなジェネレーションの「ネッサBB」と各モデルが進化やモデルチェンジを繰り返しながら、迎えた2023年。今ここに、時を経て新しくなった「ネッサリミテッド」が降臨する。

STORY

限界を超えるために考え抜いたアイデア。
このロッドは開発者の挑戦でもあった。

2018年に初めてこの世に生まれたネッサリミテッドはサーフゲームにおける「真の軽さ」をコンセプトに持ち軽さ・振り軽さを徹底追求。材料使いから設計・パーツ、すべてに妥協なく渾身とも言えるサーフロッドを世に送り出した。つまり限界を達成した自負が我々にはあった。では、その限界を超えるには?次世代のリミテッドとして今作を進化させるにはまずサーフゲームの歴史とともにその本質に立ち返る作業が必要であった。

サーフゲームにおけるポイント選びからルアー選択に至るまでのプロセス、延べ1か月以上に及ぶ釣行でのノーバイト。圧倒的に釣果に結びつかない時間を経て辿り着いた答え。「簡単に釣れる魚じゃないことは誰もがわかっている。だからこそ、その1匹に出会えた時の信じられない程の興奮に出会いたい。」挫け、心が折れかける。半ば諦めにも似た気持ちになりなりやすいのがこの釣りの現実。だからこそこのロッドはアングラーの心を支えられる、信頼できる、満たされる喜びになるロッドでないといけない。このロッドで釣りたいと思うモノであること。アングラーの求める本質と技術の融合。それが新しいネッサリミテッドに込めた思いである。

ネッサと共に歩んできた人生。
今だからこそわかるこのブランドの
変わらないもの。

堀田 光哉
[インストラクター]
堀田 光哉

サーフフィッシングにのめり込んだのは、誰もやっていない釣りという世界に強い興味を感じたからです。今となっては知っている方のほうが少ないかもしれませんが、もともとは私もブラックバスやシーバス、エギング、オフショアなど様々なジャンルの釣りを一通り経験しているんですよ。そしてサーフでの釣りが今のように認知される前は、ソルトと言えば、シーバスフィッシングが全盛だった時代。当時はサーフでヒラメを狙って釣るという人はほぼいませんでした。それでも強い興味と可能性を感じて試行錯誤を繰り返した結果、今の私があると思っています。

こうしてネッサというブランドの立ち上げから様々な製品に関わってきたのですが、いつも感心させられるのが、ネッサとして生み出される製品は常に時代の最先端なのです。ロッドで言うなら「ネッサエクスチューン」や「ネッサXR」に「ネッサBB」があり、コンセプトに応じた違いこそありますが、そこに用いられるテクノロジーや設計はやはり最先端。これはサーフフィッシングを世に広めたネッサというブランドが、このカテゴリーにおいていかにスタンダードになっているかを表しており、とても素晴らしいことだと思っています。これまでの背景を考えると、なかなかこの釣りのイメージが認知されない中での苦労や葛藤はたくさんありましたが、今回の「ネッサリミテッド」で、ついにここまで来たんだなという強い誇りを感じています。

私が思う良いロッドというのは、遠投が必須のサーフにおいてシーバス用ルアーよりも少し重ための自重となるルアー達を意のままに操れること。それも難しいテクニックではなく、できるだけ多くの人が簡単に感じられるようにすることが大切で、無理なくルアーを使いこなしてこそ、自然と釣果に結びつきやすくなると考えています。今回の「ネッサリミテッド」は、数あるロッドの中でもその性能を最も高い次元で体感できるロッドです。まさに次世代のサーフロッドとして生まれ変わったような感覚があります。その違いはぜひ皆さんの手で確かめてみてください。

ひとつの完成品がさらなる高みへ。
時代を作っていく開発力に
深く感銘を受けた。

[モニター]
黒田 寛亮

これまでサーフフィッシングを開拓してきた堀田さんの背中を追いかけながら、ネッサのいろいろな製品に携わらせていただきました。その中でも今回の「ネッサリミテッド」は情報公開となる前からいろいろな場所で聞かれることも多く、皆様の期待値が特に大きいのだなと感じていました。

そんな中で、少し早くこのロッドを触らせてもらいましたが、今回の「ネッサリミテッド」はその期待値を十分に超えてくるロッドです。特に感銘を受けたのは、根本的な性能をブラッシュアップさせるアイデアと技術力。初代の「ネッサリミテッド」があれだけの完成度を誇っていたにも関わらず、今回はそれをさらに上回って新しくなっています。特に良いなと感じたのは、手にとったときの軽さです。はじめに見たときはサーフロッド特有の長さから重たいロッドをイメージしそうになりましたが、持った瞬間に驚くほど軽く感じたことは、今でも強く印象に残っています。私のサーフでのスタイルとして、少しでもルアーを遠くへ飛ばすために強振して遠投することが多いのですが、使い込んでいくほど、この軽さによるアドバンテージを実感できると確信しています。この手にした時の感動は、ぜひ皆さまにも同じ体験をしてほしいなと思います。

多くの人にとって特別な思いがこもった今回の「ネッサリミテッド」の開発に携われたことは、自分にとってひとつの誇りです。これから同じように皆様の期待を超えていく製品を生み出すためにも、今では身の引き締まる思いです。

DESIGN

ブランドカラーに込められた秘密。
秘めたる意匠がアングラーを
奮い立たせる。

ネッサのブランドカラーは、サーフで見る夜明けや朝マズメをイメージするネイビーをベースに、ヒラメをイメージしたゴールドが組み合わされている。よく見ると「NESSA」の文字には、ヒラメの尖った牙を連想させるデザインが施されているのも特徴。その背景をベースに取り入れながら「ネッサ」シリーズはコンセプトに応じてデザインされて行く。

特に今回の「ネッサリミテッド」はシマノの技術を結集したとも言える、フラッグシップなデザインを目指すのは当然とも言えるだろう。同ブランドのラインナップには、必要な性能を高次元で両立させた「ネッサエクスチューン」に、基本性能とバリエーションにこだわった「ネッサXR」があるが、「ネッサリミテッド」には、まったく別物として、このロッドにしかできないことを表す使命がある。そのこだわりはブランクスの塗装や細かなパーツのデザインに反映されている。

新しい塗料から生み出される
独自のグラデーション。
サーフでこころ躍る瞬間に
特別な彩りをもたらす。

追い求めたのは、ひと目でサーフアングラーの感情を揺さぶるデザイン。
サーフで心ときめく瞬間を、ネッサのブランドカラーと鮮やかで繊細なグラデーションで表現した。こだわりのグラデーションは、光の受け方でいつも違った表情を見せてくれるだろう。この「ネッサリミテッド」では、グラデーションの美しさを実現する上で、塗料の輝度やキメ細やかさにこだわったメタリック塗装を採用している。

このロッドがサーフロッドの最先端。そして最新技術をまとって生まれ変わる「ネッサリミテッド」で共に新時代を切り拓いて行こう。グラデーションへのこだわりには、そんな願いと思いが込められている。

まるでヒラメを
宿したかのようなデザイン。
それは生命感とテクノロジーの融合。

デザインへのこだわりはリングナットにも込められている。
それは、ただ生き物を模倣しただけではなく、インスパイアされた要素を残しつつ、いかに未来感や先進性を感じてもらえるかにこだわった。
まずは全体の形状を決めることから始まり、細部のデザインを煮詰めていく。形状はどうするべきか、描く線の長さや太さはどうすべきか。

ここで難しいのが機能性との両立で、そのジレンマに挑むのがデザイナーの努めだ。時には飛行機のジェットエンジンのタービンブレードも参考にした。こうしていくつものサンプルから検証して、たどり着いたのが今回の形状。ただのデザインではなく、生き物として感じられるような存在感を醸し出す。常に握って触れている部分だからこそ、そこにはいつも憧れのヒラメの存在を感じていただけることを願って。

FEATURE 01

拘りのフルXガイドセッティング
よりストレスフリーなキャスト、
圧倒的な遠投性能、
最高レベルの感度の実現へ。

ステラとのベストマッチング

シマノは総合釣具メーカーとして様々な製品をゼロベースから研究・開発し、そしてユーザーのこころ躍る釣りへつなげる努力を怠らない。そのシマノにしかできないこと。最上と呼ぶに相応しいロッドに最上に見合うリールを組み合わせる。それはすなわち未体験ゾーンへ導くためのピースを揃えるカギとなる。

ネッサリミテッドではタッチフリーチタンを用いたフルXガイドシステムによるキャスト時のラインの整流化によるブランクスタッチの軽減。リールではステラに搭載されている象徴的なフィーチャーであり、放出抵抗を大幅に低減するインフィニティループ。これらを組み合わせることで未体験のキャストフィールの提供を追求した。最上の組み合わせは投げればわかる。0からすべてを生み出すことのできるシマノだからできる技術の結晶がアングラーを至福の時へと導く。

ブランクスの性能を
最大限に引き出す「ガイドの適正化」

ブランクスの性能を最大限に引き出すためにガイドが果たす役割は大きい。ガイドをすべてにおいて自社でこだわり抜くことはすなわち、ブランクス性能を飛躍的に向上させることに繋がる。そのため、ネッサリミテッドにおいても、シマノ独自の「フルXガイド」がロッド全体の機能にもたらす効果は大きい。ガイドはトップガイドからバットガイドまで、ガイド位置によって求められる要素が変化する。

Xガイドではその要素を最も効率よく実現する軽量化を実行。また、パワーランクごとに求められるリングサイズまでも再定義し、既存ガイドでは実現が困難であった適正化を実行。この軽量化・適正化により、ロッドレングスを従来比でロングロッド化に成功し、ショートレングスのシャープな振り感がロングレングスでも実感できる機能を備えた。

サーフシーンにおける
ライントラブルの解消

フルXガイドはサーフシーンにおけるライントラブルの解消にも挑戦した。まず、サーフというフィールドを振り返ってみると風にさらされるシーンが多いのではないだろうか?特に左右から吹く横風はキャスト時のラインを大きく膨らませ、バックラッシュやPEに結びコブができるPE団子等のライントラブルを誘発させる。特段、スピニングリールはラインが螺旋状に放出されるため、この螺旋の膨らみをしっかり押さえることはライントラブルの解消の第一歩である。

ネッサリミテッドでは元ガイドに糸の整流化を促す独自のハイフレーム形状の「タッチフリーチタン」を採用。PEライン1〜3号をメインに想定した際に適正なガイド口径を検証したこのガイドによりもっとも糸がバタつくシーンを抑える役割を与えた。

キャスト時のティップ絡みを
解消する取り組み

PEをメインラインとした際に穂先側のライントラブルの解消にも着目。ティップ絡みの原因はリーダー、ノット、PEラインの太さにギャップがあり、これがガイドを抜ける際に失速し、後ろのPEラインが前のリーダー・ノットを追い越すことで糸フケを発生させることである。

この現象を防ぐにはティップ側のガイドの間隔を詰め、短くすることが重要となる。このティップ部に採用したのは、シマノ独自の3Dチタン。冷間鍛造で強度を確保しながら、段差やエッジをなくした設計と適切な傾斜角度により、ライントラブルの軽減とスムーズな糸抜けの両立が可能。もちろんティップ側のガイドを適正配置したことにより、従来では発生していた先重りに関してもガイド単体の自重を軽く設計しているため、重量の増加を防いでおり、使用感のみが向上。サーフアングラーのストレスになっていた、ロングレングスサーフロッドでのティップ絡みの煩わしさの解消に大きく貢献してくれるだろう。

リトリーブ時のノイズレス

キャストだけでなくリトリーブ時のシルキーさもフルXガイドのこだわり。特にリトリーブ時には無駄なノイズが少なければルアーの振動や潮の抵抗等の情報に対してアングラーの感度がより鋭敏になる。

適切なガイド位置・口径を見直した結果として放出だけでなく回収面でも糸が不用意にバタつくことを抑え、シルキーなリトリーブを実現。余計なノイズを拾わないことで広大なサーフでの戦略の組み立てをより力強くサポートする。

FEATURE 02

軽さを生み出す秘訣は
マルチピースUBD。
未体験のキャストフィーリングを
生み出すために。

サーフに求められるロッドアクションを
達成するための並継3ピース等長設計

「ネッサリミテッド」は3ピースの並継・等長設計が特徴。3ピースのそれぞれのセクションが、その役割を最大限に発揮できるよう素材やテクノロジーを適材適所に配置したのが「マルチピースUBD(アルティメットブランクスデザイン)」である。これにより「ネッサリミテッド」では、各セクションに必要な強度を維持しつつ、サーフゲームに求められるロッドアクション、ブランクスパワー、レングスの両立も可能にしている。

究極が求めた3セクション

#1 ティップセクション

ティップは細く、つぶれにくい反面、ネジレに弱い。そのため、ネジレに強い強化構造であるハイパワーXのみを採用。ブランクス最外層をカーボンテープでX状に強化することで、キャスト・操作時などのあらゆるブレやパワーロスを大幅に抑制。感度や繊細さを研ぎ澄ませながら、軽さの両立も重視した。

#2 ベリーセクション

ティップで捉えたアタリをバットへスムーズに伝達する役割を担い負荷が大きくなる部分であるため、パワーロスを抑制できる「ハイパワーX」とつぶれに強い基本構造である「スパイラルXコア」を採用。

#3 メインブランクスセクション

あらゆる動作において特に負荷が大きくなるため、ネジレとつぶれの両方を強化するため「ハイパワーX」と「スパイラルXコア」を採用。高負荷が続くキャスト時やパワーファイトを求められるシーンにおいて、ネジレやつぶれに対する抑制力は必須で、カーボン素材も高弾性を使用。ブランクスの性能を最大限に引き出している。

#3 グリップ部

太径でねじれにくいグリップ部分は軽さを重視した設計を採用。基本構造であるスパイラルXコアのみで必要以上の重量増を防ぎながら、つぶれに対して強化を図った。

バット部の細経化で得られた
次世代のキャストフィール

「ネッサリミテッド」ではバット部の細径化に着手。従来のネッサシリーズはシリーズの特徴である並継・等長設計により、バット部を意図的に太く設計することによりつぶれに対しての強度をUPさせ、キャスト・ファイト時のパワーを実現していた。しかしながら今作ではマルチピースUBDの採用により、それぞれの節に最適なテクノロジーを用いたこと、さらにブランクスの素材にM40XやT1100Gを用いることで高弾性・高強度化を図り、細径化した際の強度を確保しているのが特徴。この細径化のメリットの1つは風切り性能の向上。サーフシーンにおける横風等の影響を風を切る細径バットで最小限に抑える。

また、キャスト時の恩恵として、細径化により、従来よりバットセクションがしなりやすくなった。そうなるとキャストフィーリングに劇的な変化を生み出す。軽い力でより強く・遠くに振り抜ける新感覚のキャストフィールが体感できる。キャスト時のリールから指を離す瞬間に、最後にもうひと押し、前に押し込めるような感覚が生まれる。ロッドレングスのロング化によって飛距離をアップさせる設計とムチのようにしなり、ルアーを弾き出すバット部の相乗効果によるキャストフィールを体感するともう元には戻れない。またキャスト時の引手側にはハイレゾタイプのカーボンモノコックグリップによるキャストコントロール効果も加わって方向性が安定。より遠くへ精度の高いキャストを快適に繰り返すことが可能となった。

マルチピースが可能にする
緻密な「適材適所」

新しい「ネッサリミテッド」の調子設計は、定評のある従来の「ネッサリミテッド」の調子を継承できるようバランスを調整している。青物や座布団クラスのヒラメにも対応できるパワーを有するバットセクションに、細かなルアー操作や小さなアタリを捉える繊細なティップ部。

そしてティップからバットへ移行する際の力の伝達をスムーズにしてくれる真ん中のベリーセクション。ロッドの長さを感じさせない高い操作性と安心感のファイトの両立がネッサリミテッドの調子の特徴である。

すべてのピースに役割を持たせた設計は魚との出会いを必然的に高めるだろう。サーフゲームに求める性能の実現の追求のためにバットセクションの細径化、ティップ部のガイドを密に配置したことにより、ベリーセクションも含め、すべてのバランスを整え直す必要があることも忘れてはならない。

新しい「ネッサリミテッド」では、各セクションにおいてすべての設計を1つずつ見直し、ラインナップの各モデルに応じて全体のバランスが最適になるよう微調整。こうしてロッドの構造に変化をもたせつつ、従来モデルの優れた調子も継承している。

極致への挑戦を支えるテクノロジー

ロッドの軽さと強度の両立において、欠かせないのが「スパイラルXコア」のテクノロジー。シマノ独自の製造方法により、ネジレとツブレに対する高強度化を実現。軽くて強いというブランクスに仕上げるためには、この基本構造なくしてありえない。

さらにそのブランクスをカーボンテープでX状に締め上げていく「ハイパワーX」を用いることでロッドに力がかかったときのネジレをさらに抑制している。軽いロッドでありながら、キャスト時には方向性が定まりやすく、フォロースルーでは余計なブレを抑えてシャキッと止まる。そしてファイト時には力の分散を防いでくれるので、重量級のヒラメや青物と対峙したときや、波打ち際の特に大きな負荷がかかる時の攻防においても、ロッドは決してひるむことはない。

FEATURE 03

見た目はただ美しいだけにあらず。
アングラーをサポートする
実用性も忘れていない。

強度と感度を両立した
カーボンシェルグリップ

カーボンシェルグリップがもたらす高い感度は、手にもっとも近い、グリップ部の中空構造により生み出される。ボトムの変化や潮流などの変化を認識する上で、高感度化はアングラーへ多くのメリットを生み出す。しかし、その反面で設計面で生じるのは強度確保の難易度。特に10ftを超えるレングスに加え、フラットフィッシュだけでなく、青物もターゲットとなるサーフにおいても安心して使える強度を確保できるように開発しなければならない。

高強度を実現するためにこだわったのが、内部に使用される各パーツの組み合わせ方である。内部パーツの軸や軸受けの構造、実釣時に掛かる負荷を何パターンも想定した中でのトライ&エラーを繰り返した設計。延べ10パターン以上のカーボンシェルグリップのサンプルの比較検証によって、強度と感度を両立できるモデルを採用することが可能になった。

求めた実釣性能に技術で応える
ハイレゾ構造の
カーボンモノコックグリップ

「カーボンモノコックグリップ」で重要なのが、薄肉でありながら強度を保つということ。中空構造となっているので、強度を出すために厚みをもたせると、今度は感度がそれに応じて悪くなっていく。そこでシマノでは、これまで積み上げてきたノウハウを活かしながら、素材や構造を見直して最適な設計を追求した。このグリップには、加工の難しいカーボン素材を、機能を損なわず実用性とデザインも両立させるという、高い技術がふんだんに盛り込まれている。

従来のネッサリミテッドではラウンド形状のカーボンモノコックを採用していたが生まれ変わったネッサリミテッドでは多面体のカーボンモノコックを採用。これにより、キャスト時の引手の力が分散することを防ぎ、キャスト時の動作やグリップに伝わる力が横方向へ逃げることを抑え、キャスト時のルアーの方向性を確保。またリトリーブ時の脇挟みのホールド性能も向上することに成功。サーフシーンにおける実釣性能がカーボンモノコックを進化させる。

キャスト性能と
ホールド性能を高次元で実現

「ネッサリミテッド」のカーボンモノコックグリップは、サーフでの使いやすさを考慮した形状。こだわった部分は、カーボンモノコックの全長を長くして側面を広く設けたことと、U字形状にして握りやすくしたこと。まず全長を長くすることでリトリーブ時に脇挟みしやすくなる。さらに側面の面積が広いため脇に挟んだときの接地面が増加。ホールド性能が増加するようにこだわった。

次にU字の形状。この形状は投竿のキャストコントロールグリップの機能性をカーボンモノコックに流用。サーフという同じフィールドにおいて遠投という同じ目的を果たすために積み上げられてきたシマノ投竿の技術をネッサリミテッドに落とし込み、キャスト時の方向性・安定性の確保に挑戦。握ったときは指に掛かりやすく、キャスト時に力を込めやすい形状にすることで、ロッドは自然とまっすぐ振れるようになり、遠投する際もキャストの方向性が自然と定まりやすい設計になっている。

LINE UP

NESSA LIMITED S108M NESSA LIMITED S108M

目の前の状況の打開策として。

駿河湾・相模湾に代表される急深サーフ、ベタ凪の状況の日本海、瀬戸内・錦江湾などの内湾サーフなどアングラーと魚の距離が必然的に近いエリアは常にプレッシャー下に置かれた状況が多い。そんなナーバスな状況をテクニカルなルアー操作で解消するのがこのS108M。近年注目が集まるワームを用いたサーフフィネスで波や風を利用したドリフト釣法でのアプローチから軽量・小型プラグの引き抵抗をしっかりとティップに乗せながら適切なリトリーブスピードを実現してくれる繊細さがこの番手の真骨頂。ただ巻きでもジャークでもない糸のテンションを利用した潮に馴染むかのようなナチュラルなルアー操作をアングラーに授けてくれる。

アングラーが入れ替わり入ることでプレッシャーに慣れてしまった老練なターゲットへの粘り強いアプローチ、「ミオ筋等を利用して接岸する産卵期前後のナーバスな個体」をテクニカルなルアープレゼンテーションで攻略するなど。タフな時、思考が停止してしまう時こそ頼ってほしい。シビアな状況下の打開策のヒントをこのロッドは教えてくれるだろう。

NESSA LIMITED S1010M+ NESSA LIMITED S1010M+

これが新時代のサーフロッドの指標。

広大なサーフというフィールドの「汎用性」というのは決して砂に埋もれる没個性ではなく、サーフゲームの戦略を構築する強力な柱である。揺るぎない体幹はどんなシチュエーションも克服できる。そんなシリーズの中核がこのS1010M+。全国の幅広いサーフに対応するレングスとパワーはルアーの自重が軽いものから、ある程度の重さまで守備範囲が広く、どんなエリアであっても、迷ったらこれという一本の軸をアングラーに通してくれる。

例えば、激戦区のサーフエリアで朝・夕マズメのポイント争奪戦を避けてB級・C級のポイントを選択せざるを得ないシーン、遠征時にどんな地形のサーフか不明瞭なシーン。多くのアングラーにとってここは釣れるのか?という疑念が頭をよぎる。そんなアングラーの不安を支えられる1本であることがこのロッドの「個性」である。言い換えればこの「汎用性」は信頼ともいえるのではないだろうか?常にアングラーを支持する性能は戦略的なサーフゲームの主軸として据えてもらうロッドになるだろう。

NESSA LIMITED S116M+ NESSA LIMITED S116M+

スケールを超えていく。

遠投性をフルに発揮するために追求した設計により実現したロングレングス。あと一歩、あと一伸びが足りなくて逃したナブラ、沖の潮目など。今まで打てなかったポイントが直撃可能な遠投性は遠浅サーフで強力な武器となる。また、サーフに続く磯やゴロタ浜などのサラシでヒラメのみならずヒラスズキなどが狙えるシーンなどにはこのレングスを生かし、手前の障害物を躱しながら狙い通りのコースをトレースするなど、ロングロッドでしかできない操作は単純に遠くだけではなく射程エリアまでも拡大してしまう。

具体的に有効性が強く生きるフィールドとしては、小規模サーフに磯が隣接する紀伊半島、遠投が必至の北海道・噴火湾エリア、海アメ、海サクラが狙える北海道の日本海側エリアなど。シチュエーションのスケールが収まらないポテンシャルをぜひ使いこなしていただきたい。このロッドにしか攻められないエリアがきっとあるはずだ。

NESSA LIMITED S108MH NESSA LIMITED S108MH

アップテンポな釣りがリズムを作る。

サーフでもフラットフィッシュが優勢な時期と青物が優勢な時期は変化する。MHパワーは基本的に青物が6割、フラットフィッシュが4割の確率で狙える状況下での使用をオススメしたい。特に遠浅サーフでのメタルジグのフルキャストできるバットパワーに切れのあるジャーク&フォールを可能にするハリのあるブランクスはテンポのよい釣りに貢献するだけでなく、その秘められたバットパワーで青物とのファイトも強気の姿勢で挑み続けられる。

手返しの良いレングスはキャストとメタルジグ・プラグの操作時のバランス・遠投性を追求したレングスであり、アングラーの動作にリズムを作ってくれるので、繰り返しの動作に精度を維持したまま、アップテンポな釣りの展開を可能にしてくれる。釣りはリズムであり、アングラーの集中力は想像以上に釣果に紐づく。リズムと集中力が作り出す釣果は必ず今までの結果を超えていく。

NESSA LIMITED S110MH+ NESSA LIMITED S110MH+

主導権は我にあり。
サーフを制するパワーファイター。

40~50g前後のプラグ、60gを超えるジグ等をフルキャストするロングレングス・パワーロッド。従来のパワーを持たせたロングロッドでは多くのアングラーがロッドの反発に対応できず、疲労を感じる、キャスト飛距離が安定しないなどメリットに比較してデメリットの方が目立つのが多くの認識だろう。しかしながら、突き詰めたロッドバランスで導き出した軽快設計はこの常識を破壊。ロングロッドなのに軽快でパワフルなファイトを実現することに成功した。

この結果によって、サーフでの夢の10㎏クラスのブリやメーターを超える大ニベ、80㎝クラスの大型ヒラメ等、サーフに潜む大物と真っ向勝負可能なブランクスを搭載したことはアングラーの大きな武器になりえるだろう。もちろん、ストラクチャーの多い湾内や混雑したサーフでのスピーディーなランディングを求められるシーン、パワーファイトの要求されるゴロタ浜・磯など、レッドゾーンへターゲットを走らせないブランクスパワーは様々なシーンで大きなアドバンテージを創出することになる。