JOURNAL
南十勝のサクラは月読みて冷夏に咲く
サポートアングラーの矢野元基です!
サクラマスを狙って20年になりますが、道東太平洋の南十勝エリアへ繰り出すようになりまだ3年生。ようやくパターンがわかってきました。今年もなんとかサクラマスの顔を拝むことができホッとしました。
地元の振り返りと南十勝への期待
今年の道央太平洋、特に私の地元である胆振エリアで全体的にサクラマスは好釣果となり、サイズは小ぶりが多かったが妻と年初から通算で沢山の釣果に恵まれた。胆振のショアだけでこれほど数が釣れたのはいつぶりだろう。振り返ると、ここ何年かは不振にあえいだが、8年前となる2018年までは今年と同じような釣れ方をしていた。私が海サクラマスに夢中となった2010年から2018年頃までは胆振の釣果はとても安定していたように思う。
直近の不振は温暖化の影響に加え、黒潮大蛇行(2017年8月〜2025年4月)による暖水塊の流れの変化にあると読んでいた。胆振近海の海水温に直接的に際立った影響はなかったと何かのデータで見た気がするが、夏場でも18℃台だった水温が直近では20℃を超え、シシャモやチカといったご当地の秋の魚が姿を消した。代わって、ブリやサバ、ヒラメといった南寄りの魚種が多く見られるようになった。シシャモやチカは勿論、降海したサケやサクラマスの稚魚がベイトとしてターゲットになったことは想像に難くない。そんな黒潮大蛇行が終わったことを知ってか知らずか、沿岸で全く見なくなったチカが昨年秋頃から突然姿を現し、今年は近所の寿司屋でも近海シシャモがメニューに復活し、そこそこ獲れているとの便りで嬉しい限りだ。
さて、前置きが長くなったが昨年は好釣果で幕を閉じた南十勝釣行。かつての南十勝の海を知らないため、直近の評価しか出来ないが大変魚影が濃く、かつての胆振を思い起こさせるフィールドだった。昨年執筆した記事にも記載したが、十勝川中流部に設置された千代田堰堤の魚道再整備による影響もあるのだろう。今年はどうなることやら。
南十勝エリアは濁りの少ないタイミングを狙え
今年は6月初旬よりまとまった釣果の声が聞こえ始め、どうやら6月中旬をピークに渋い日が続いているよう。また、昨年に比して冷夏で気温も水温も低い状況。そんな中、6月終盤のタイミングで今年の初釣行となった。
朝3時に目的のサーフへ到着。3時半ころから準備を始め、4時前にサーフに立つ。波高は予報通りの1mほど。海霧で視界が悪く濁った海岸線、濃い霧が上着に纏わりつく湿気となり水滴が滴る。沿岸ギリギリまで繁る水分を含んだ森の樹香と潮香を感じ、眼下10mをイルカが泳ぎ回っており、今年も南十勝の海に来たなという感覚に包まれた。
南十勝の海はとにかく濁りやすい。通常、海の濁りは降雨や荒れによって海中の砂が舞い上がり、荒れた後に発生するが、凪が続く中、前兆もなく突然濁ったりする。私が今まで経験したフィールドではあまり経験の無かった現象だ。海のサクラマスは濁りを極端に避ける傾向にあるのは間違いなく、水の澄んだ場所を探すのが基本。おそらく、長く沖合で過ごしていたため、砂泥がエラに入るような不快な経験がなく、避けているのだと考察する。特に接岸直後の簡単に釣れるフレッシュな個体は濁りの中で釣ったことはあまりない。一方、接岸し時間が経過した遡上待機の個体や湖の個体はこの限りではないと感じる。
広尾町など南部の海岸は日高山脈の膝下で磯場やゴロタが多く比較的濁りにくいが、大樹町や豊頃町のサーフは凪でも濁る日が多い。地元のアングラーは大樹は逆潮で濁ると言っていた。逆潮とは左から右の方向へ流れるパターンだろうか。日本最大の食料基地とされる十勝平野は大阪府の6倍の面積を持ち、カロリーベースで400万人の食を支える。その大農耕地帯を貫く十勝川には相当の砂泥と栄養素が流れ込み、沿岸部に堆積されているだろう。十勝川河口を起点に潮向きが左右のどの方向に流れるか、潮の流れの強度や沖への払い方などで透明度が変わる。月を読み潮が暴れない日の釣行の方が水色の条件がよく、釣果に繋がるのではないかと。とはいえ十勝に行ける日は限られており、行ける日に頑張るしかない。
いざ実釣
ここは海に向かって右手に河口があるポイント。河口付近には30名ほどのアングラーが竿を振っている。人混みから離れ、空いている離れた場所で竿を振る。まずはサルベージ85ESのNRマイワシ。足元から2m以上の急深サーフでバイブレーションは効果的で、昨年はアメマスが釣れた。しかし、海中を浮遊するゴミが多く、潜行深度があるルアーだとラインでゴミを拾ってしまう。
釣りにならないため、数投でいつもの40gのジグにチェンジし、沖の潮目を狙う。巻きスピードはいつもの早巻きにビヨンビヨンとアクションを入れる。この釣り方はサクラマスがいれば掛かると信頼しており、すぐヒット。見える範囲でのファーストヒットであり、注目されてしまい恥ずかしい。サイズが小型だったこともあり、難なくランディングできた。側面に海獣にやられたと思わしき傷が癒えかけた逞しい魚体だった。
今年も南十勝のサクラマスに出会えてホッとした。その後、5時過ぎまで1時間弱振ったが反応もなく、河口でも1本あがったのみ。
この場所を見切り15分ほど車で南に走り別の河口に移動。こちらは先ほどのポイントと変わり濁りがない。20人ほどのアングラーがロッドを振っており状況を伺うと、朝イチに4、5本あがったとのこと。時合いは終わったようだが、ここで振ってみようとトライしたが反応なく初戦は終了。
南十勝の振り返り
その後、南十勝に2回釣行し最終的に私が4本、妻が1本キャッチし、今年のサクラマス釣行を終了した。
南十勝の今年の状況の総括としては、魚の数は昨年と比べかなり少なかったそう。私自身も跳ねや他のアングラーが釣る魚を見る機会がほとんどなかった。週末の度に海が荒れたり濁るなどコンディションも悪かったことも要因だろうか。具体的な漁獲量についてのエビデンスが手元にあるわけではないが、感覚的には減少したような気がする。サケマスは来遊量に波があり、来年は今年以上に盛り上がることを期待したい。
また、5月中旬からプロトのロッドを使用し10数本ほどサクラマスを釣ったが、よい仕上がり。発売はまだまだ先だろうが期待していてほしい。ウェーディングシューズもプロトを2ヶ月ほど使用したが、軽量で軽快な仕様でソールはビブラムとなる予定でこちらも良作になりそうだ。
近隣グルメ編
①炭火焼肉援(広尾)
広尾と言えば海鮮のイメージがあるがランチで焼肉店へイン。これが大当たりで私が食べた焼肉丼(大盛り)は白老牛らしき和牛がたっぷりと乗ったボリューミーな逸品。甘めのタレとの相性が最高。妻が注文した煮込みハンバーグランチもとても美味しそうだった。
②赤門(大樹町)
耕作地の中に突然現れる創業50年を超える老舗ラーメン店。看板メニューらしきみそ野菜バターラーメンは太ちぢれ麺と味噌スープにバターのコクと野菜の食感が絶妙。ザ・北海道という組み合わせで遠征アングラーには是非食べていただきたい。味噌は砂糖・添加物を使わない自家製で健康志向の方にもおすすめ。
③サンジュリアン(大樹町)
道の駅の目の前にあるレストランでスパカツを食べられる。熱々の鉄板にミートソーススパゲッティやナポリタンの上にカツ、目玉焼きが乗った道東発のB級グルメ。濃い味のパスタとカツが癖になり何度でも食べたくなる味。店内は意外に広く、小上がりもある。
TACKLE & EQUIPMENT タックル&装備
使用タックル
ロッド:プロト
リール:ステラ C5000XG
ライン:ハードブル+ 1号
リーダー:ナイロン16ポンド
ルアー:ジグ40g 黒シェル
着用アイテム
ウェーダー:DSストレッチウェーダーPRO Z ソックス
シューズ:プロト
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