夏の明石といえば、毎度お馴染みのタコ釣りが盛んな時期だ。
梅雨の水を吸って大きくなるといわれるタコだがまだ雨も少ないタイミングでの釣行。
実釣では初登場、今井さんが後継者に指名する新メンバーを加え須磨漁港を出船するのであった。
夏の船釣り風物詩といえば
やはり「タコ」
関西では、麦わらダコに祭りハモといって、大阪の夏を彩る天神祭りのころにマダコとハモが盛んに食べられたのだ。中でもマダコは、昔から梅雨の終わりを知らせる雑節のひとつで、夏至から数えて約11日、7月の2日前後にあたる半夏生の日にタコを食べる風習がある。なぜなら半夏生のころは田植えが終わる時期なので、稲の根がタコの脚のように四方にしっかり根付きますように、という願いを込めてタコが食べられたのだといわれている。
そのタコのシーズンが今年もやってきました。海に棲む軟体動物の中で美味しくて釣るのが面白いイカとタコだけは絶対外すことが出来ない釣り物なので、今年も早々と計画を立てた。
ただ、今回はいつもの相棒、阪本智子さんが産休に入ったのでしばらく釣りはお休み。その代わり強力な助っ人にご登場していただくことにしました。タチウオマニアの人ならよ~くご存じ。2018年に開かれた大阪湾タチウオキングバトルの6代目の覇者で、シマノフィールドテスターでもある吉田昇平さんに今回から加わっていただくことにしたのだ。また、阪本智子さんが復帰してきたときには、阪本・吉田・今井のトリオの釣りも考えているのでお楽しみに…。
開始早々吉田さんの竿が
大きく曲がる!!
淡路島西浦の富島の沖、「水深は16mぐらい、沖の深場はまだ潮が速いから、ここらでやってみましょか」と須磨漁港を基地にする釣り船の船長の一声で釣りが始まった。この日のタックルはシマノのタコエギ専用ロッド、「ベイゲームXタコエギ 175」と小型両軸リールでありながら最大ドラグ力が8kgもある「ベイゲーム300PG」を組み合わせてみた。キロ級のタコが乗っても楽々浮かせることが出来るバットパワーの持ち主、ベイゲームXタコエギ 175とベイゲーム300PGは最強のコンビなのだ。
それをいきなり証明してくれたのは吉田昇平さんだった。竿がきれいな曲線を描いているので、かなり大きそうだと読んで声を掛けてみたら、「まあまあです」という答えが返ってきた。1kgクラスかと見守っていたら、いきなり水面を波立たせる大ダコが上がって来たのでこちらがびっくり。間違いなく2kgは超えているし、ひょっとしたら3kg近いかと思ったが、後で測ってみると2.4kgの大ダコだった。
僕はといえば、ミドリエビとスイカカラーの餌木でスタートしたのだが、いきなり2kgオーバーを釣られて心が萎えてしまったのか、乗りが悪いし乗ってもバラシが多くて餌木ばかり交換するいつもの悪いパターンにはまってしまった。こうして前半は小型を3匹釣っただけで撃沈。
浅場で1時間半程流して、そろそろ潮が緩むころだと沖の深場へ入った。水深は40mを超えているから電動リールを用意している人もいる。ポイントが変わったので、餌木をピンクピンクに換えグリーンのワームを付けてみたら、ようやく調子よく乗り出した。中には1kgを超えるものも乗って来たので喜んでいたら、吉田さんに2匹目の2kgアップを釣られて再び意気消沈。それにしても一日で2匹の2kgオーバーを釣り上げるなんて、ただただ凄いとしか言いようがない。
僕には食べ頃の500〜600gが6匹ほどいたので、しばらくはタコ料理が楽しめるなと、一人ほくそ笑みながら帰路についたのだった。