2023/04/17
コラム
瀬戸内の春告魚。兵庫・須磨沖のサビキメバル。
瀬戸内海に春を告げる魚と言えば、メバル。小気味の良い引きが魅力だが、煮ても焼いても刺し身にしても美味しいのが、僕を駆り立てて止まないのだ。
そこで、今回もシマノのフィールドテスターの吉田昇平氏に声を掛け、兵庫・舞子へメバル釣りに出掛けてみた。
有無を言わせぬ強い引きで、竿が引き込まれる!
出船は5時半、漆黒の海はまだ静かだ。船長は、まず淡路側のポイントから攻めてみようと舵を切った。
この日、用意したタックルを紹介すると、竿は早潮瀬戸内メバル360SI-Tにした。
インナーガイドなので、穂先絡みなどのトラブルが少ないのが、魅力の竿である。
リールはバルケッタプレミアム150DHを組み合わせてみた。
吉田氏と並んでトモから竿を出す。まだ周りは真っ暗だ。ただ、LEDライトのおかげで、竿先まではっきり見える。
サビキ釣りなので、ゆっくり竿を上下させながら誘っていると、いきなり1尾目のアタリが襲ってきた。
竿先が弾かれたように震える。その後に有無を言わせぬ強い引きで、竿が引き込まれた。
「良型かも知れない」。一瞬、そんな考えが頭をよぎったので、ミチイトを緩めないよう慎重に巻き続けた。
ようやく水面に浮いた魚は、20cmを超えるメバルだった。
こうして1尾目と2尾目は無事取り込んだが、3尾目をバラして、気落ちしたところで暁光が差し始めた。
「この日が昇って、周りがすっかり明るくなる頃には、もうメバルの時合は終わっている」と言う船長のご宣託通り、まるで判で押したように、ピタリとアタリがなくなった。
そこで船長は、潮が緩んでいるのを期待して、今度は船を須磨沖へと向けた。須磨沖に点々とある魚礁を探りに行くのだ。
これを機に周りも明るくなったことだし、サビキ仕掛けは諦めて、胴突き3本バリの仕掛けにかえて、エサ釣りを試してみることにした。
サビキ釣りと違ってエサ釣りは、むやみに仕掛けを動かさない方が良い。ゆえに、底を取ったら竿を正眼に構えて、ひたすらアタリを待つだけだ。
須磨から舞子沖にかけて約3時間、エサ釣りで頑張ったが、潮が思ったようには動かず、メバルが2尾増えて4尾に。
エサには、かわいい小ダイが2尾釣れたところで、竿を仕舞った。
プロフィール
今井 浩次 (いまい こうじ)
【アドバイザー】
幼少の頃から釣りに親しみ、20歳を過ぎて船釣りの世界へ。季節ごとのおいしい魚を求め、紀伊半島沿岸と瀬戸内海を中心に、イカとマダイのシーズンは日本海へも足を延ばす。
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